フェアトレード:最初の一歩

by ローズ・マーカリオ

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「フェアトレード・サーティファイド」のシンボルを見たり、コーヒーやチョコレートの売上げの一部が生産者に直接届き、その地元地域に残るという保証について聞いたことがあるかもしれませんが、パタゴニアは、フェアトレードUSAとのパートナーシップのもと、その同じ恩恵を衣類にも提供します。

プログラムはシンプルです。パタゴニアは1点のフェアトレード・サーティファイド製品ごとに賞与(プレミアム)を支払います。この賞与は労働者が管理する口座に直接送られます。これは上から下へのプログラムではなく、民主的に選出された労働者から構成されたフェアトレード委員会が、その用途を決定します。それらは、プライベート・ヘルスケアや託児所などの社会的、経済的、環境的な地域事業のために使用されたり、あるいは労働者が生活賃金に近づけるようボーナスとして支給されます。

【 上:ハイダラマニ社のミヒラ(地球という意味)工場でパタゴニアのベター・セーター・ベストを縫う従業員。この工場はカーボン・ニュートラル、およびLEEDのゴールド認証とフェアトレード認証を受けたパタゴニア衣類の縫製工場。スリランカ、アガラワッタ。写真:Tim Davis 】

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ブラックフライデー(11月25日)の過去最高売り上げを地球のために全額寄付

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先週、世界中の直営店とオンラインストアの「ブラックフライデー」の売り上げの100%を、未来の世代のために空気や水や土を守る活動をする草の根環境保護団体に寄付することを、私たちは発表しました。そして、多くのお客様がこのことを「地球のための寄付金集め」と呼んでいると耳にしました。

反響は予想を大きく上回るものであったことを、ここにご報告します。皆様のご支援により、パタゴニアでは全世界合計で過去のブラックフライデーの売り上げの記録を塗り替える1,000万ドル(約11億円)を売り上げることができました。予想していた売り上げの200万ドル(約2億2000万円)の5倍を超える金額でした。このブラックフライデーにお客様が地球に対して示した大きな愛で、私たちはこの金額を1円たりとも残さず、すべて世界中で活動する草の根環境保護団体に寄付することができるのです(注釈:国内の売り上げはすべて日本の草の根環境保護団体に寄付されます)。

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ベアーズ・イヤーズを守るための嘆願書パーティー

by マティ・バン・ビーン

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編集者記:ソーシャルメディア用のビデオに出演したトミー・コールドウェル、嘆願書パーティーを開いたマティ・バン・ビーン、非営利団体で働くジョシュ・ユーイング。ベアーズ・イヤーズを援助する方法はいくつもありますが、いまこそが行動を起こすときです。〈ベアーズ・イヤーズ・コーリション〉はこのユタ州南東部の魅惑的な地域の保護を求めており、オバマ政権は次の数か月内に決定を下します。ぜひご協力ください。早速嘆願書に署名し、ベアーズ・イヤーズを保護しましょう。

 

 

僕はジョシュが砂岩に顔を押し付けるのを見ていた。彼のメガネは傾き、必死で彼の顔にしがみついている。地上45メートルの場所で彼はのっぺりとした壁にスメアリングしながらオーバーハングに走るクラックに手を差し込み、壁を上へと移動している。ハングを超えると一瞬足を止め、バランスを取る。引力はその勢力を弱めたようで、彼はその上を平静に研究している。登攀をつづける彼の体はまるで上に向かって泳いでいるように前後に揺れる。年季の入ったクラッククライマーのごとく落ち着いてノース・シックス・シューターをトップアウトする。それはインディアン・クリークの中心に誇り高くそびえるタワーだ。

【 写真上:Tommy Caldwell 】

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100% Today, 1% Every Day

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by ローズ・マーカリオ、パタゴニアCEO

アメリカでは消費者が1年のうちで最も買い物をする日のひとつ「ブラックフライデー」がまもなくやってきます。人々が家族や友人に気前よく贈り物を選ぶ一方で、私たちはプレゼントひとつもらえない地球へもお客様が愛情を示すお手伝いをしたいと考えています。

[ 写真: Garrett Grove ]

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ある日のクライム&ライド

by 旭 立太(スノーボーダー/ガイド)

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山の楽しみ方は色々ある。クライム&ライド。私がこの遊びをはじめたのはここ数年のことだ。

以前の私はというと「なるべく快適にアプローチし、よい斜面を滑りたい」、つまりは「滑るために山へ行く」というのがおもな目的だった。リフトで標高の高いエリアまで行き、小一時間ほどのハイクをしたら、それ以上の充足感を得られる滑りをしたい……。いまでもそのようなお得感のあるバックカントリーライディングは好きだが、小さな失敗を積み重ねて得た山での経験と成功、そして年齢を重ねるにつれて、近年は楽しみ方の幅が大きく広がってきた。それがさらに広がったのはスプリットボードを手に入れてからだろう。スノーボードマウンテニアリングの世界が一気に広がった。

たとえば2013年のデナリ山頂からのスノーボード滑走。スプリットボードは氷河地形での移動に非常に役立った。山頂からの滑走と言えば聞こえはよいが、20日近く氷河上で行動しても、滑るのはそのうち3時間にも満たない。何日も歩き、キャンプし、アイゼンを履いて山を登っても、滑る時間は割合としてはわずかである。しかも滑ると言っても大半が移動であり、「気持ちいい」という滑りをしたのはそのうちの15分ほどではないだろうか。とても効率的とは言えない。滑るためというより、滑りを交えた山行だった。1つの山行、あるいは1つの旅のなかに、滑りが1シーンでもあればそれでいい。山で過ごす色々な時間を、色々な形で楽しめるようになったのだと思う。

【 全写真:松尾憲二郎/アフロスポーツ

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ニックの正体とは

by ジョシュ・ワートン

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ラックからヘックスを取り出し、クラックの奥深くに押し込んだ。霧氷が厚く張り付いていて、クラックのエッジがわかりづらい。ヘックスが霧氷をグシャグシャと砕いて食い込む。念のためアイスアックスで叩きつけ、それから強くグイッと引っ張ると、ヘックスはあっさり抜けてしまった。

スコットランドの冬のテクニカルクライミングがはじまったのは20 世紀半ばだが、注目すべきは、70 年近く前に初登攀されたルートがいまも現代のクライマーからの尊敬を勝ち取っているという点。数多くの冬季登攀用のツールや技術も、ここで生まれた。そんな長く豊かな歴史のおかげでトラッドのミックスクライミングのメッカとなったスコットランドに、マイキー・シェイファーとスティーブ・ハウスと俺の3 人は巡礼に来ていた。スコットランドが特別なのはその歴史のせいだけではない。非情な天候と厳格なトラッドクライミングの倫理規範の組み合わせが、スコットランドの冬季登攀を世界に類を見ない独特なものにしている。

【 写真上:スコットランドでの第1 日目:「サベージ・シルト」の上でニックと握手を交わすジョシュ・ワートン。「ザ・シークレット」が10 センチの霧氷に覆われていることを発見するのは、その後まもなく。スコットランド、ベン・ネヴィス Mikey Schaefer 】

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シンプルなフライから学んだこと

by イヴォン・シュイナード 

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私がこれまでにやってきた――登山やホワイトウォーター・カヤックから、スピアフィッシングや道具作りまで――さまざまなアウトドアへの探求や、手作業で何かを作ることにおいては、初心者からベテランへの進歩とはいつも、複雑さからシンプルさへの旅だった。イラストレーターがアーティストになるのは、より少ない筆さばきでメッセージを伝えることができるようになったときだ。

フライフィッシングはまったく逆方向に進んできたように思う。必要以上に複雑で金のかかる娯楽となり、何百種ものフライラインやハイテクロッド、あるいはトラックを止められるほどのドラグを備えたリールを選べる。アングラーならトラウトやサーモンの走りを止めるにはシンプルなドラグで十分だとわかっているにもかかわらず、釣り産業に不安感を煽られて、最新のギアと最新のフライを装備しないと釣りが楽しめないような気になる(正直、私も複数のロッドとリールを所有しているし、ある種のメイフライの特定の成長段階を正確に疑似するフライが見当たらないと悪態をついている自分に気付いたこともある)。

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つながる海森川里:種子島の子供たちとの「うみとも」プロジェクト

by 内野加奈子
 
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地球の70パーセントという広大な面積を占める海。その海にはミクロレベルのプランクトンから、地球上で最大の生きものといわれるシロナガスクジラまで、多種多様な生きものたちが暮らしています。一般的に、水深約200メートルまでの海は「沿岸域」と呼ばれ、砂浜や干潟、磯やサンゴ礁など、さまざまな環境が広がっています。沿岸域は海全体の面積からするとたった8パーセントですが、太陽の光の届く浅瀬の海は生きものの量も多く、その数パーセントのなかに、夥しい数の生きものたちが暮らしています。

陸地からすぐの沿岸域に暮らしている生きものたちは、当然ながら川を通じて海へと流れる下水や農薬や土砂など、陸からの影響を大きく受けながら暮らしています。けれども、直接目に触れないものへの関心はどうしても集まりにくいもので、そうした陸と海のつながりに注目されることはなかなかありません。身近な森の木がすべて枯れ果て、突然砂漠のような状態になれば、いったい何があったのだろうと大きな注目を集めることになるかと思いますが、もし仮に海のなかで同じような状況が起こっても、その現状が実感をもって受けとめられることは、なかなかむずかしいかもしれません。実際のところ陸から海への影響は、農地にしみ込んだ化学肥料や農薬など、その発生源を特定しにくいものが多いという現実もあります。

そんななか、普段の暮らしのなかではなかなか触れることのできない、海、森、川という自然のつながりや私たちの生活との関わり、そして循環を損なうことなく自然からの恵みを受け取っていくための知恵や技術などを、体験をもとに学ぶことができる場を生み出したいと、今年はじめに種子島で「うみとも」プロジェクトとよばれる取り組みがはじまりました。それは豊かな自然の残された種子島をフィールドに、海と森、海と畑のつながりを実感してもらうプロジェクトです。

【 写真上:Kanako Uchino 】

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by アン・ギルバート・チェイス

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体重を支えられる箇所を探って不安定な雪のヘッドウォールにアイスツールを打ち込むと、眼下には深まりゆく闇のなかでジェイソンとキャロが、私が落とす雪と氷の絶え間ない集中砲火を避けようとハンギングビレイで身を寄せ合っているのが見えた。もう16 時間登りつづけていた。私はふたたびアイスツールを叩き込み、腕を肘まで雪に埋めると、最後の頂上尾根へとつづく急な雪庇の上に唸りながら這い上った。

肺いっぱいに冷たい薄い空気を吸い込んだ。暗くなる寸前の光に輝く山頂が見える。少なくともあと2 時間はかかるだろう。目前には暗雲の壁が迫っていた。

【 上:ガルワール・ヒマラヤの広大さに包まれるアン・ギルバート・チェイス。インド、ウッタラーカンド州 写真:Jason Thompson 】

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最悪の発想

by ルーク・ネルソン

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「狂気は必要じゃないけど、助けにはなる」というのがタイの口癖だ。長年にわたる僕たちの無謀な遠征が何度この言葉で語られてきたか……は、もう数えても無駄なので止めていた。そのときは、とにかく現況を生き延びることに集中しようとしていた。

ランニングらしき行為はすでに何時間も前に終わっていた。日は差していたが、寒かった。氷点下32 度という寒さだ。僕たちが向かっていた暖を取るための山小屋へとつづく道は、数キロ前で整備も途絶えていた。午前中に2 台のスノーモービルが追い越して行ったものの、その軌跡も役には立たなかった。僕たちの体重を支えてくれたかに思えた軌跡はときに何の前触れもなく、片脚を股までズボッと雪のなかへと吸い込んだ。雪面に残ったもう片脚を雪に埋もれさせないよう、なんとか脚を抜き出すために格闘するのは、体力を消耗した。

【 上:外が摂氏マイナス30 度に近いときは、できるだけ時間をかけて地図と相談するのも悪くない。今後のルートをゆっくりと練るタイ・ドレイニーとルーク・ネルソン。ワイオミング州ソルト・リバー山脈。写真:Fredrik Marmsater】

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.com/japan をご覧ください。

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