ティンシェッド・ベンチャーズ:次世代の責任あるビジネスへの投資
パタゴニアでは、素晴らしい製品を作り、利益を上げ、惑星を保護するという3つの目的は、相いれないものではないと信じています。そこで2013年、私たちは志を同じくし、同じ使命のもとに働く新興企業を援助する投資基金を発足しました。
今日、私たちはこの基金を「ティンシェッド・ベンチャーズ」(前「$20 Million & Change」)と改名しました。この新しい名の下で、私たちはビジネスを手段として環境問題に対応する起業家に投資し、彼らを指導し、結びつけるという、パタゴニアの歴史を継続していきます。
パタゴニアの基金は2千万ドルをはるかに超え、環境および社会に貢献する12の企業に必須の資本を提供しました。
起業家はティンシェッドからの創業資金でビジネスを育て、たとえばリサイクルした漁網からスケートボードを作ったり、グレートプレーンズの草原地帯を修復する方法でバッファローを放牧したり、アウトドア衣類のためのより安全な素材を発明するなど、素晴らしい取り組みを行っています。共通のテーマはすべての企業がビジネスを利用して重要な環境問題に真っ向から取り組んでいることです。
ティンシェッド・ベンチャーズの歴史において、利益を報告するにはまだ早過ぎるものの、私たちの資金が次世代の責任あるビジネスに投資し、二桁の財政利益を上げているのを喜ばしく思います。
ティンシェッドという名の由来は、環境を第一とし、肯定的な変化にビジネスを手段とするパタゴニアの歴史に根差しています。
ほぼ50年前、パタゴニアの創業者で当時若いクライマーだったイヴォン・シュイナードは、廃品を原料として、再利用できる登攀用のハードウェアを鍛造する方法を独学で学びました。シュイナード・エクイップメントは北米最大の登攀用ハードウェアのサプライヤーとなり、それが製造されていたのがカリフォルニア州ベンチュラのティンシェッド(ブリキ小屋)でした。
そして同社の7割のビジネスを成していた鋼鉄のハーケンが愛する岩を傷つけていることを知ったシュイナードは、それをより環境に配慮した方法で置き換えるという大胆な行動に出ました。それはハンマーで打って残置されるものではなく、岩に挟んで手で取り除けるアルミのチョックでした。数か月のうちに、新しいチョックは製造が追いつかないほど売れるようになっていました。パタゴニアは以来拡大し、登攀用ハードウェアの会社から、製品とサプライチェーンにおいて持続可能性への確固とした忠誠を維持しながらも8億ドルの売上げを誇る、世界的なアウトドア衣類のブランドとなりました。そしてこのティンシェッドの気質はいまなお存在しています。
ティンシェッド・ベンチャーを通じて、私たちは次世代の責任あるビジネスリーダーを代表する若い企業に投資しています。大胆な構想を抱き、良いビジネスは環境に肯定的な影響を与えることができると信じる野心的な起業家とパートナーシップを組むことを望んでいます。
私たちは投資を受けた企業が達成していることに興奮し、意思決定の際には環境を考慮するよう他のビジネスを刺激することを期待しています。
詳細についてはティンシェッド・ベンチャーズのウェブサイト、および下記のビデオをご覧ください。
アップデート:マネージング・ディレクターのフィル・グレーブスがCNBCでティンシェッド・ベンチャーズについて語る様子をご覧ください。