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小さな種を未来へつなぐ

by 佐藤 博美(パタゴニア 仙台)

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生命の多様性をもつ「固定種・在来種」が姿を消そうとしています。地球の未来に健全な生命を残すため、風土に合った郷土の種をふたたび生み出し、多くの方と共有して、未来の子供たちにつなげるために活動する――このミッション・ステートメントを胸に持続可能な農業を営む岩手県雫石町在住Cosmic Seed代表の田村和大さん。農業をはじめてから今年で丸5年、Cosmic Seedを立ち上げてからは4年になります。

田村さんが農業をはじめるきっかけとなったのは、毎日忙しく働き、過労で体だけではなく心も壊してしまった東京でのサラリーマン時代。そんな苦しいとき、いちばんの理解者であり、当時オーガニックの食材を扱う会社に勤めていた妻の佳世さんの支えにより体調が回復するにつれて味覚が戻ったとき、おいしいものを食べられる喜びから食の大切さを身に染みて実感したこと。それが大きな転機となりました。田村さんの実家は盛岡で農業を営んでいますが、野菜を作るために自分なりに栽培方法などを勉強し、2011年3月1日に実家のある岩手に戻りました。そしていざ農業をはじめようとした矢先の2011年3月11日、東日本大震災が起こりました。このときすべての物流がストップ、注文していた農業資材や種も入荷してこない状況に。種の自家採種、そして自然栽培という農法が最良だと考えた理由はその経験にありました。さらには作るのも食べるのも、その土地で長く栽培されてきた固定種・在来種の方が理にかなう、そういった思いもあり、地元の野菜の種を扱う種屋から種を自家採種してもよいという了解を得て購入し、固定種・在来種の栽培を開始しました。

【 写真上:紅いずみ大根の種採り作業。房の中にゴマより少し小さい種が一列に並びます。よく乾燥させてから、カラカラの状態で、足踏みや手でこの小さな種を採りだします。写真:佐藤 博美 】

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地面を歩く:「ジャンボ・ワイルド」の2人のスキーヤーが野生の場所、コミュニティ、そしてアクティビズムについて語ります。

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ブリティッシュ・コロンビア州南東部に暮らすジャスミン・ケイトンリア・エバンス。ケイトンはスキーガイド兼ヴァルハラ・マウンテン・ツアリングの共同経営者、そしてエバンスはレベルストークにあるフリースタイルスキー・プログラム「ガールズ・ドゥ・スキー」の創設者兼ディレクターとして働いています。ケイトンは子供のころからバックカントリースキーに親しみ、エバンスはフリースタイルスキー競技にハードに打ち込んできたという経歴の持ち主です。近年激しい論争が繰り広げられ、スウィート・グラス・プロダクションの新作映画『ジャンボ・ワイルド』にフィーチャーされたジャンボ・グレイシャー・リゾート開発案の建設予定地をみずからの目で見るために訪れた、ジャンボ・グレイシャーのバックカントリーでの8日間のスキートラバースを終えたばかりの2人に話を聞きました。

写真上:登高に備えて荷造りするリアとジャスミン。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州セルカーク山脈。写真:Garrett Grove

 

この旅以前には一緒にスキーをしたことはなかったそうですが、2人の相性はどうでしたか?

ジャスミン:知らない人との旅は「うーん…」という感じのこともあるんですが、今回は間違いなく大正解でした。リアと一緒にいるとよりエキサイティングなことに挑戦したくなるんです。私たちのスキルは互いを補うのにぴったりで、多くを分かちあうことができました。

リア:そうなんです。ジャスミンはバックカントリーの経験が豊富だから、私は彼女のやることすべてをしっかりと見ていました。バックパックにしても、ジャスミンがこうしているから私も同じようにしよう……とか。彼女からできるだけたくさんのことを学びたいです。

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今井 健司、パタゴニア・クライミング・アンバサダー

今井健司

「チャムラン北壁。1981年にR・メスナーとD・スコットというレジェンドたちによって登られた(このときは残念ながら山頂までは行けなかった)巨大な北壁は、その後長いあいだトライされることなく静寂を保ってきた。しかしアルパインクライマーの記憶からこの美しい壁が忘れ去られたわけではなく、現在でも一部のクライマーのあいだでは「古くて新しい魅力的な課題」として、パソコンの遠征候補フォルダーの一角に存在している。かく言う僕もそんな数少ないクライマーの一人だった。この壁をもし一人で登れたらどんなに素晴らしいだろうか……。胸の高鳴りを抑えることが出来なくなった僕はこの秋、未登のラインからこの壁に一人でトライする。」

パタゴニア・クライミング・アンバサダーの今井健司さんが、チャムラン峰(7319メートル)を登攀中、事故に遭いました。未踏の北壁への挑戦のための単独での偵察中のことでした。捜索は11月10日に打ち切られました。

今井健司さんのご家族、ご友人、クライマーの皆様、そしてこの悲しいニュースに胸を痛めるすべての方に心からお悔やみを申し上げます。

今井さんがパタゴニアのアンバサダーになったのは今年2015年の5月でした。冒頭は、12月10日に『チャムラン北壁単独登攀:初登頂を目指して』と題して行われる予定だったトークイベントに際し、いただいた原稿です。

【 写真:中島ケンロウ 】

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もう大丈夫なのだろうか? レフュジオ原油流出事故から数か月

by クリスチャン・ビーミッシュ

 

先祖の詠唱がこれらの海岸の原初の執事を彷彿させるなか、クリス・マロイと〈ファーム・リーグ〉のメンバー、そして僕はレフュジオ原油流出事故についてコメントする短編ビデオを制作した。トッド・ハニガンの素晴らしいレコーディング・スタジオで僕が書き留めた文章に基づいてナレーションしたのだが、フラスクからひと飲みして声帯をゆるめたあと、僕はケルアック風に詩的アドリブ(とそのときは感じた)で行くことにした。そしていま僕は、自分が言ったあることについて思いをめぐらせている。

写真上:レフュジオ-すべてが油まみれ ビデオ:Chris Malloy、写真:Erin Feinblatt

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クリーネストライン

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