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ベアーズ・イヤーズを保護する:マトン・シチューとフライブレッド、そして公有地運動の骨格

by ウィリー・グレーアイズ

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僕の友人レオナルド・リーはユタ州サンフアン郡全体にまたがるナバホ・ネーション外の石油産業で働いている。石油/ガス井とそこで働く労働者を監督するのが彼の仕事だ。

だからレオナルドがユタ州サンフアン郡の190万エーカーの土地を国立保護地区や国定公園として守るためのアメリカ先住民の組織の副会長であることは意外かもしれない。

ベアーズ・イヤーズ提案が作られたのは2010年、ベネット上院議員に公有地管理について意見を求められたレオナルドのようなディネ族のリーダーたちによってだった。それまで意見を求められたことのなかったナバホの長老たちはストーリーを語りはじめ、そしてハンターやギャザラーや呪医が環境保護科学者たちと協力して、文化的に重要かつ神聖な場所を地図に印した。それに加えて、宗教主導者たちは長く埋もれた願いを、僕らがベアーズ・イヤーズと呼ぶ場所への祈りとともに風に捧げた。

写真上:ユタ州南東部のシーダー・メサはベアーズ・イヤーズ提案が通過すれば保護されるエリアのひとつ。写真:Josh Ewing

 

Take_action

ユタ州南東部のベアーズ・イヤーズの保護にご協力ください。

行動を起こそう:嘆願書に署名する

 

 

 

のちに、僕らはナバホの環境非営利団体として〈ユタ・ディネ・ビケヤ(UDB)〉を設立した。このエリアを擁護し、他の部族からの意見を募り、この古代の景観を保護する我々のビジョンをシェアすることが目的だった。長時間をかけて僕らは静かに、この工程とそれに関わっている人びとを尊重しつつ、ベアーズ・イヤーズ提案を進めた。それでも、我々のリクエストの正当性を地元郡の委員会に認めてもらうことがどれだけ困難なことであるかには驚かされる。だが地元レベルでのチャレンジにも関わらず、ベアーズ・イヤーズへの支持は膨らみつづけている。

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〈ユタ・ディネ・ビケヤ〉の副会長レオナルド・リー。写真:Lynn Hoffman-Brouse

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ナバホの呪医ケネス・マリボーイ、ユート部族市会議員マルコルム・レヒ、ユーテ宗教指導者エルディーン・ケッチャムが、なぜベアーズ・イヤーズ提案の儀式のために集まったかについて説明する。写真:Gavin Noyes

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左から右へ:マルコルム・レヒ(ユート部族市会議員)、ジェイコブ・パルマ(UDBスタッフ)、マカイイェン・レヒ(ユート部族メンバー)、メイ・ベナリー(UDB役員)、キーナン・ビゲイ(ユート部族メンバー)、ウィリー・グレーアイズ(UDB会長)、マーク・ペンテコスト(アメリカ森林局、マンティ-ラサール森林スーパーバイザー)、マイク・ディエム(アメリカ森林局、マンティ-ラサール地区レンジャー)。ユートとナバホの指導者たちは2015年4月にアメリカ森林局のためにベアーズ・イヤーズ提案の文化ツアーを提供し、これらの公有地の未来の管理についてなぜこれほどまでに気遣うのかについて説明した。写真:Gavin Noyes

 

サンフアン郡は最近意見公募制度を実施した。地元の意見を反映した「下から上への」の推薦を議会に提出するというのがそのアイデアだった。〈UDB〉はベアーズ・イヤーズ提案と郡の代替案を住民に提示し、ユタ・ナバホ・チャプター・ハウスで開かれた7日連続のタウンホール会議で効果的な草の根組織キャンペーンを展開した。地元のナバホの女性とベアーズ・イヤーズの支持者がマトン・シチューとフライブレッドを作り、先住民のストーリーを聴き、ベアーズ・イヤーズの景観が人びとにとってなぜ大切なのかをふたたび学んだ。

僕らはチーフ・マヌエリトの話を聴いた。彼はコロラド・リバーを見下ろす深く入り組んだ赤い渓谷の上にある「ベアーズ・イヤーズ」で生まれた。僕らはその場所をダーク・キャニオン、ホワイト・キャニオン、そして今日シーダー・メサとして知るが、先住民は数千年もこれらの広大な野生の地で狩猟採集をして暮らしていた。ディネ族はこの地を「ナホニッゾ」または逃避の地と呼んだ。

マニュエリートは1864年のロング・ウォークでアメリカ軍がナバホ族にアリゾナ州とユタ州からニューメキシコ州の強制収容所へと徒歩連行を命じた際、何百人をもこの迷路のような避難場所へと導いた。これらの渓谷に隠れ住んだ人々はロング・ウォークのトラウマと死を免れた。ディネは1868年に故郷への帰還が許され、ユタ州のナバホ族も今日ナバホ保護地区となった場所で再び暮らすために戻った。

しかし、いまだにポットハンターは彼らが所有または販売する権利のない先住民の文化遺産の略奪を止めず、祖先のプエブロ廃墟の盗墓や略奪はつづいている。古文化財保護法令が作られたのはまさに、ベアーズ・イヤーズのような景観を、先住民を含むアメリカ人全員のために保護するためだった。

ベアーズ・イヤーズは僕らの生き様、精神性、景観、文化、そして未来全体を象徴する。保護指定提案は全員からの支持を受けた。

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ユタ州モニュメント・バレーで開かれた2014年のオープンハウスでベアーズ・イヤーズ指定提案について説明するサンフアン郡委員のケネス・マリボーイ。写真:Gavin Noyes

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オルジャト・チャプター・ハウスのミーティングにてベアーズ・イヤーズ提案について語る〈ユタ・ディネ・ビケヤ〉の会長ウィリー・グレーアイズ。写真:Gavin Noyes

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2014年9月、ユタ・ナバホ・フェア&ロデオでベアーズ・イヤーズ支持の署名を集めるシェリル・マリボーイとビアンカ・ノイズ。写真:Gavin Noyes

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提案場所内で薪を集める人たちにベアーズ・イヤーズ提案を説明するウィリー・グレーアイズ。写真:Gavin Noyes

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ユタ州南東部に文化的コネクションをもつアメリカ先住民族の6つのグループ(コチティ・プエブロ、ホッピ族、フアラパイ族、ナバホ国、ユート・マウンテン・ユート族、ズニ・プエブロ)からの代表が4月10〜12日ユタ州ブラフに集い、ベアーズ・イヤーズ提案に含まれた公有地の重要かつ神聖な場所を保護する共通の関心について討議した。写真:Gavin Noyes

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マリリン・ムスタシュと彼女の料理チームは2014年11月、何百人ものチャプター・ハウスの住人のために7日間連続でマトン・シチューとフライブレッドを作った。マトン・シチューとフライブレッドはベアーズ・イヤーズ保護のキャンペーンに不可欠だ。写真:Gavin Noyes

 

ベアーズ・イヤーズ提案は提出されたコメントの64%の支持を受けたが、サンフアン郡はアメリカ先住民の保護利益を含まない代替提案を要求しつづけている。アメリカ南西部全体の23以上の先住民部族の断固としたサポートによりベアーズ・イヤーズへの支持は膨らみつづけているが、志を同じくする他の市民からの援助も必要だ。

「自然資源のための下院委員会」の委員長を勤めるパワフルな共和党の下院議員ロブ・ビショップは、保護、レクリエーション、そして開発を含む一括法案の可決を計画しているが、現時点では僕らの精神的かつ文化的ニーズがどの程度、反映されることになるのかは定かではない。

多くの指導者と同じように、レオナルド・リーは先住民にとっての職と生活水準を高めるための経済成長の重要性を理解している。しかし彼はお金で買えないものがあることも知っている。

「サンフアン郡の土地はずっと僕らのためのものでありつづける。僕らの両親や長老はつねに僕らにそう伝えてきた」とレオナルドは最近語った。「僕らは祈りと捧げものを通してこの場所に属しており、これらの場所はずっとこのまま残されるべきだ。ベアーズ・イヤーズは僕らが必要とするときに、動物、水、風、植物を利用できるように保護されるべきなのだ」

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ベアーズ・イヤーズ提案場所内に位置するペトログリフのパネルについて、みずからの解釈を説明するウィリー・グレーアイズ。写真:Gavin Noyes  

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岩に描かれたハンドプリント。ユタ州ベアーズ・イヤーズ。写真:Gavin Noyes  

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トウモロコシを挽いたグラインディング・ストーン。ユタ州ベアーズ・イヤーズ。写真:Gavin Noyes  

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断崖の住居地。ユタ州ベアーズ・イヤーズ。写真:Gavin Noyes  

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バレー・オブ・ザ・ゴッズ。ユタ州シーダー・メサ。写真:Andrew Burr

 

僕らは議会との仕事をつづけるが、アメリカ先住民族のコミュニティの外からの支援が必要なことも分かっている。公有地保護を望む他の人びとが嘆願書に署名してくれることを願っている。ビショップ法案が僕らのニーズを満たさなければ、古文化財保護法令を採用してもらうことを大統領に依頼している。古文化財保護法令はベアーズ・イヤーズ全体に見られるような古文化財を特に保護するためのもので、僕らの提案が無視されたり、サンフアン郡の数人の反対派に阻止された場合には、大統領命令をリクエストすることは適切だと考えている。

ベアーズ・イヤーズ国立保護地区/国定公園はナバホの提案としてはじまったものだが、12以上の他の先住民族が文化的なつながりと先祖の遺産をこの場所で分かち合っている。このため、先住民族は世界中のすべての市民のためにアメリカの最も偉大な宝物であるベアーズ・イヤーズを保護するため、文化の壁を越えて共同で取り組んでいる。これらの土地は人間に所有されるべきものでも、その野生動物や資源は搾取されるべきものでもない。ベアーズ・イヤーズはより良いスチュワードシップと鉱物開発、そしてポットハンターによる略奪の脅威からのより強力な保護を必要としている。僕らは独占使用を要求しているのではなく、すべてのアメリカ民が深い価値を抱く景観への認識を求めているのだ。

 

Take_actionユタ州南東部のベアーズ・イヤーズの保護にご協力ください。
行動を起こそう:嘆願書に署名する

 

 

 

Wille

ウィリー・グレーアイズは〈ユタ・ディネ・ビケヤ〉の評議委員会の会長。

 

ベアーズ・イヤーズを守るための戦い:ラインによる定義

 

クライマーなら、ここでのクライミングを夢見たことがあるだろう。あるいはもしかすると、すでに登ったことがあるかもしれない。シダー・メサ、バレー・オブ・ザ・ゴッズ、アバホ・マウンテンズ、そしてクライマーが愛してやまないインディアン・クリーク。地球上屈指の完璧な(そして非常に脆い岩質の)クライミングが体験できる場所。

だが私たちはこの素晴らしい景観における最初のクライマーではなかった。古代の人びとは不安定なルートを登り、崖の高い場所に住居を構えた。

石油の掘削や考古遺跡の略奪、また訪問者の大幅な増加などの脅威により、地元のクライマー、自然保護活動家、アメリカ先住民のコミュニティは彼らがベアーズ・イヤーズと呼ぶ場所を守るために協力している。誰もが行動を起こすことにより、誰もが古代のクライマーを称賛し、より広く守ることができるのだ。私たちにご協力ください。

詳細を読み、行動を起こそう

上:ベアーズ・イヤーズを守るために戦うジョシュ・ユーイングのストーリー「ラインによる定義」。ビデオ:Duct Tape Than Beer

 

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