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パタゴニアのウェアの製造:どこで?どうやって?なぜ?

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パタゴニアの直営店やカスタマーサービスでは、ほぼ一週間に一度の割合でパタゴニアのウェアの製造についての質問をいただきます。どこで製造しているのですか? 中国で作っていますか? なぜですか? なぜここ、アメリカで製造しないのですか? 工場の労働条件は?

そこでより詳しい情報のリンクを含む、少し長めのブログ記事を書くことにしました。

まず、パタゴニアは自社の農場/繊維工場/製造工場をもっていません。けれども、私たちの名のもとに行われていることが目に見えないわけではありません。私たちはパタゴニアの製品を作るすべての労働者とパタゴニアのラベルが貼られた製品を成すすべてのものに責任があります。

私たちのサプライチェーンで他の人のために働く人たちに、私たちが何を請け負うべきか、私たちは長いあいだ問いつづけました。テクニカルウェアには確固とした縫製水準を、またカジュアルなスポーツウェアにすら高い縫製水準を適用しています。品質要件を満たすためにパタゴニアの製造スタッフがつねに惹かれてきたのは、経験を積んだ縫製オペレーターを雇用する清潔で照明のよい工場です。価格や条件についても工場と交渉してきましたが、最低コストの労働を追求したことはありませんでした。

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ゴールデンウィークの1冊:『垂壁のかなたへ』スティーブ・ハウス著

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「二〇〇四年八月一五日 ナンガ・パルバット・ルパール壁 六七〇〇メートル地点
深く息を吸い込み、ナイフの鋭い刃をロープに押し当てた。切れない。こんなこともあるかと思って刃を研いできたのに。いらいらしてミトンの手のひらの小型ナイフへ目をやった。一〇グラム単位の重さが生死を分けることになりかねない今回の登攀で、もう四日にわたって、わたしはこのナイフとともに登ってきた。ロープは神聖なものだ。象徴的な意味でも、パートナーシップの真の発露としてもそうなのだが、ここでロープを切ることができたら、ブルースとわたしの荷物が二キロ軽くなる」

これはパタゴニアのアルパインクライミング・アンバサダー、スティーブ・ハウスの著書『垂壁のかなたへ』(白水社Patagonia Books刊)の冒頭部分。本書の序文のなかで登山家ラインホルト・メスナーはこう言います。「現時点で登山界の頂点に立っているのはスティーヴ・ハウスだ。誰もがエヴェレストへ向かおうとするいま、彼は自分にふさわしい山々を、自分にふさわしいルートから登る。また、すばらしい語り部でもあって、いたずらに道徳や教訓を語らず、行動を語る」

スティーブが語るのは、世界一の高所クライマーになる条件―――遠征資金を集め、最も危険とされる国々と交渉し、凍てつくビバークに苦しみ、高山病に対処して、山での厳しい現実をしっかりと身につけること。そしてクライミングだけでなく、人間として生きるうえでも不可欠な人とのつながり、パートナーシップ。2009年ブロードマン・タスカー賞受賞、2009年バンフ・マウンテン・ブック賞岳文学賞受賞の本書は、また日本を代表する女性クライマー、谷口けいさんも推薦しています。「ドキドキする登攀がここにある! クライミングとの出会い、仲間を失くした悲しみ、パートナーたちとの絆、「成功」への問い──。人生に正解という道がないように、アルパイン・クライミングは結末が予測できない。だからこそ得られる貴重な人生の教訓が、本書には凝縮されている」

『垂壁のかなたへ』はパタゴニアのウェブサイトおよび直営店、また全国の書店にてお買い求めいただけます。

地球の裏側より ~クライミングがもたらす美しい一日~

by 横山 勝丘

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今日も外は強風が吹き荒れている。ここは地球の裏側、アルゼンチンはエル・チャルテン。パタゴニアの山々を登るためにここまでやってきたぼくたちだったけど、ここ数日間、小さなこの町で悶々とする日々を過ごしていた。いつもより早い昼飯を食べ終えたぼくとハナ、そして宿で出会ったデラ、3人の即席日本代表は、街のすぐ裏手にあるボルダーに向かった。今日はここでボルダリングコンペがあるというのだけれど…。エントリー開始の13時に合わせて会場と思しき池のほとりに着いたが、風吹きすさぶ草原には誰もいない。待つこと30分、ようやくポツリポツリと人が集まりだした。そうか、ここは南米だった!ここに滞在を始めて2週間あまり経つけれど、南米時間への順応にはまだ時間が必要なようだ。

[ ゾロゾロと岩場へ向かう参加者たち 写真:横山 勝丘 ]

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人生を変える:自閉症とボディーサーフィン~『Come Hell or High Water (何が起ころうとも)』

グレッグ&ドナ・エドワーズ

オーストラリアで『Come Hell Or High Water』が公開されたあと、この心温まるメッセージをコフス・ハーバー在住のグレッグとドナ・エドワーズ夫妻から頂きました。彼らには8歳になる自閉症の息子、キヤンがいます。この映画を見たあと、彼らの人生は永久に変わりました。

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私たちの小さな現状打破についてお話したく、また『Come Hell Or High Water』という映画を制作していただけたことについてお礼を言いたく、筆をとりました。

『Come Hell Or High Water』は私たちの人生を変えてくれました。

簡単に言うと、私たちの8歳になる息子キヤンは自閉症です。彼を育てるのはとても大変で、先週までは彼がビーチでくつろぐということはまったくあきらめていました。明るい日差しや砂や風は息子の過敏な感覚に負担をかけすぎ、海の近くに連れていくとキヤンは、ほとんどの場合、叫びつづけていました。妻と私はサーフィンをして育ったので、水のなかではくつろいでいられます。私たち2人は子供たちを砂で遊ばせたり、泳がせたりすることを、ただ何よりも望んでいました。

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「ラクシャディープの五行」~マイケル・キュウのサーフトラベルストーリー『クロッシング』からの抜粋

by マイケル・キュウ

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第7章:「ラクシャディープの五行」より

船室が揺れている。トレバー・ゴードンの目はどんよりとし、瞳孔は開いている。午前5時4分。彼は時計回りにお腹をさすり、奇妙な呼吸をしながら、単調に話す。

「俺が気を失わないようにしてくれ。俺たちは離れちゃいけない」

外では温かいラッカディブ海に青白い月光が差している。全長89メートルのラクシャディープ号は左右に揺れながら9ノットの速度で東に進む。 同じ部屋で寝ていたチャド・コニッグが痩せた夢遊病者の姿に目を覚ます。

「とにかく新鮮な空気が必要なんだ」 ゴードンがもごもごと口を動かす。

外へ向かったゴードンは2歩踏み出すとバランスを崩し、舷墻に肘をかける。肩は、最近いい波に恵まれてサーフィンしすぎているせいで、筋肉痛だ。コニッグと一緒に宇宙に思いを馳せ、横を流れていく海を眺める。

[写真上:ラクシャディープで目を大きく見開くパタゴニア・アンバサダーのトレバー・ゴードン。トレバーは本書『クロッシング』の表紙画も手がけた(下)。
 
水平線の彼方では、ソマリア海賊がこんな船をねらって徘徊している。ラクシャディープのヤシで覆われた人気のない環礁は、擲弾発射機やカラシニコフ銃で武装し、船舶を襲撃しては身代金を要求する細長い目をした東アフリカの略奪者たちの温床となっている。貨物船や石油タンカーが好まれるが、実際はどんな船でもいいようだ。 残念ながらラクシャディープ号に乗船しているのは、コーチンの港町へ向かう260人の島民とインド人だけ。航海は21時間だ。

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エルワ・リバーの歴史的なダム撤去の式典でイヴォン・シュイナードとディラン・トミネが講演

イヴォン・シュイナードは2011年の「エルワ・リバー・科学シンポジウム」にて、パタゴニア・プロビジョンが近日発表するワイルドサーモン・ジャーキーに採用したサーモンと、それらを種別に限定して収穫する技術の価値について講演しました。シンポジウムはエルワ・リバーの歴史的なダム撤去の式典とともに開催されました。

 

パタゴニアのフライフィッシング・アンバサダー、ディラン・トミネが同シンポジウムで語ったのは、孵化場で育てられた外来種の魚を放流するのではなく、エルワの自然治癒力にまかせることの重要性についてでした。

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イヴォン・シュイナードから南極への物語

by 阿部幹雄(写真家、第49、50、51次南極観測隊員)

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子供のころの夢はヒマラヤの高峰登山と北極や南極を探検することだった。夢を果たすため北海道に渡り、ひたすら山に登り、写真家になった。北海道山岳連盟が中国のミニャ・コンガ(7556メートル、貢嘎山)に登山隊を送ることになり、私は隊員になった。1980年秋、私たち偵察隊は未踏の北東稜からのルートを探り、燕子溝(ヤンズーゴー)氷河を登った。アイスフォールを突破できないうちに悪天につかまり、4日間ビバークして耐えたが、1日に降り積もった雪は100センチにもなった。私はこの山域独特の豪雪に怖しさを覚えた。偵察を終え、チベット族の街「康定(カンディン)」にたどり着くと、山の西側から登頂を目指していた4人のアメリカ隊が雪崩に遭い、ひとりが死亡して、撤退したと聞いた。誰の隊でどのような雪崩事故だったのか、街の人たちは誰も知らなかった。

【写真上:ニセコモイワにて。左から金井哲夫、山本由紀男、新谷暁生、坂下直枝、イヴォン・シュイナード、ポール・パーカー、辰野勇 1985年1月】

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バン・ヨガ

by リディア・ザモラノ

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ロードトリップ中、野外でヨガをするのにはちょっと寒すぎたり、雨が降っていて外に出られないといった場合の私の13の秘訣をご紹介します:

1. 長さ最低190センチの平らな場所があり、手足を振る十分なスペースを割いてくれる親切な人と旅していること。

2. 高さはあればあるほどよし。ファイバーグラスで隆起させた屋根は便利。身長が150センチなら、なお便利。

3. リトル・バディ(お気に入りの超小型ヒーターの名前)。

4. 尿入れボトル。寒いときの必需品。旅友達が気にしない場合に限る。

5. 前夜の食べカスと髪の毛をはくための小さなほうき。この大量の髪の毛はいったいどこから!?

[写真上:カリフォルニア州ビショップでの朝の瞑想。写真:Andrew Burr]

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.jp をご覧ください。

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