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ダウンの真相

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私たちはパタゴニアが製造しているダウン製品に誇りをもっています。その品質(フィルパワーまたはインサレーション値)は卓越しており、シェルと同じように最終用途にふさわしい素材です。デザインも美しく、ダウン製品群はパタゴニアのビジネスの重要な一部になりました。その人気のおかげでビジネスを維持することができるだけでなく、環境問題への取り組みのために寄付を行っている売上の1%もかなりの額となります。

また私たちは同時に、自分たちの誇りに限度があることも知っています。私たちが行うビジネス活動はすべて、環境に何らかの悪影響を及ぼし、廃棄物を生み出すからです。けれども、とりわけ長らくのあいだ私たちの頭を悩ませてきたのは、ダウン生産におけるある問題でした。そしてより掘り下げた調査をしたあとも、その悩みは続いています。

ダウンは2つの面において製造しにくい製品です。ひとつにはダウンを詰め、素材を縫製する従業員を守るためのステップが必要だということです。ダウンを扱ったことのある人なら誰でも、それは羽よりもさらに軽く、重力に抗うことを知っています。ダウン室は他のエリアから密閉されなければならず、従業員は繊維を吸ってしまわないよう、防護マスクをしなければなりません。

もうひとつはガチョウの扱いです。私たちは縫製工場の作業フロアを頻繁に訪れ、また独立機関として作業環境を監査する公正労働協会からの追加支援も受けています。にもかかわらず、農場のコンディションをモニターするのは非常にむずかしいのです。私たちは縫製工場と直に契約していますが、農場にたどりつくまでには縫製工場、ダウン業者、ダウン加工工場と、サプライチェーンを深く掘り下げていかなければなりません。この複雑さはフットウェアやウールのベースレイヤー、セーターなど、動物が関係する他の製品についても同じです。

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スタンドアップ・ガイ

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イタリア、セレーニョ市在住のセザーレ・フィオルッチが、はじめてスタンドアップ・ショーツを手にしたのがいつのことなのか、またはいつからポケットの裏地に消えないように旅先の地名を書きとめるようになったのかは定かではありません。けれども写真を見ると、最初のポケット記録には「88/89年 ギニアビサウ」と記されています。自身もビジネスマン(フィオルッチ・インターナショナル代表)であるセザーレは、かつてイヴォン・シュイナードにこう尋ねました。「パタゴニアの製品がこれほど長持ちするのに、その経営者はなぜ金持ちになれるんだ?」と。

[全写真: Cesare Fiorucci提供]

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水でつながる北のいのち

Earthday EZO

『Earthday Ezo 2011 in 大通公園』が札幌の中心部、大通公園で5月22日(日)に開催。パタゴニア 札幌北アウトレット札幌南が合同でブース出展しました。

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今年の『Earthday Ezo』は、東日本大震災により生活のあり方について見直しが求められるようになったことをきっかけに、いま一度原点に立ち戻り、皆が手を取り合って再出発しようという決意を込めて、テーマは「ひとつからはじまる」。被災地でボランティア活動をされた方の報告や原子力発電所関連の講演、また地元アーティストによるライブなどが行われました。肌寒い曇り空にもかかわらず、会場は多くの人で賑わいました。

パタゴニアのブースでは震災チャリティコーナーを設けて募金やチャリティブランケットの販売、LITTLE JUICE BARの協力によるチャリティーオーガニックコーヒーの提供(売り上げを全額寄付)、またスタッフによるボランティア活動のパネル展示を行いました。そして、「水でつながる北のいのち」をテーマに自然からの危機的な声を聞き、状況を調査、改善に向けて実際に行動されている北海道内の草の根団体のパートナーとともに行動につながるメッセージを発信しました。ブースにお越しいただいた方は、それぞれ時間をかけて展示パネルや資料を閲覧され、草の根団体の方やパタゴニアのスタッフとも積極的に話をされていました。いまだからこそ自分たちにできることをやっていこう、無駄なことをなくしていこう、そんな心の声が聞こえるようでした。行動につながるメッセージがひとりでも多くの方に伝わることを願い、札幌北ストアアウトレット札幌南は今後も草の根パートナーとともに活動をつづけていきます。

[ 写真:パタゴニア 札幌北/パタゴニア アウトレット札幌南 ]

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ガールズ・ゴーン・ワイルド:ジプシー・バン・クロニクル – パート2

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高速道路I-70をモアブに向けて走らせながら、私はゾーイにインディアン・クリークのブリッジャー・ジャックにあるタワー、キング・オブ・ペインの「ジジ」をトライしてはどうかと提案した。マウンテン・プロジェクトのトポを渡すと、ゾーイは目を輝かせた。

「4ピッチで5.12は2ピッチだけなのね」 ゾーイはほっとしたようだ。「ムーンライト・バットレス」に比べればクライミングの量はずっと少なく、つまり私たちには時間がたっぷりとあり、ルートもそれほどきつくないということだ。

編集者記:パタゴニアのアンバサダー、ブリッタニー・グリフィスがジプシー・バンを運転して、ゾーイ・ハートとまっしぐらに岩場に向かうガールズ・ゴーン・ワイルド・クロニクルのパート2をお楽しみください。パート1をご覧になっていなければこちらでどうぞ。

私たちはブリッジャー・ジャックスに向けて、未舗装の荒れた道を進んだ。タワーに向かう途中にすてきなキャンプサイトがあって、私はそこへ行きたかったけれど、ジプシー・バンはこの四輪駆動の道には不向きだった。それでも私はバンの力を信じて、傾斜のきつい岩だらけのセクションに乗り入れた。ゾーイは肘掛けを命綱のように掴みながら、目はその先の道を見据えていた。

「本当に大丈夫?」 彼女はジプシー・バンの力に対する懐疑心を隠そうとしながら、ささやいた。

「大丈夫。でもここは降りて、プロパンガスのタンクを底から落としてしまわないように誘導してくれる?」 ゾーイはそのチャンスに飛びついて車を降りると、素早く坂の上に位置を取って、ヤバそうな岩と砂のセクションを導いた。

[インディアン・クリークの無限の壁を照らす夕日。写真:Zoe Hart]

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いつだって行く価値はある

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編集後記:ザ・サーファーズ・ジャーナル(英語版)を購読されている方は新しい20周年記念号(2011年2・3月号、Vo20、No1)に掲載されているパタゴニアの広告を目にすることと思います。今回のクリーネストラインでは、カリフォルニアからチリへ旅したフレッチャー・シュイナードが、エル・ブイーで人生最大の波をサーフしたときの様子をお届けします。写真: Rodrigo Farias

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土曜日
コール:「フレッチ、どえらいことになるぜ!チリで会おうぜ!」

日曜日
コール:「フレッチ、これはかなりすごいぞ!いまヒューストンだ。明日には着く。来いよ!」

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Next to Ocean and Breaks ~サーフ千葉ストアがオープン~

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サーフィンほどシンプルなアスレチックスポーツはありません。自分の失敗や技量不足を言い訳にはできず、道具ではなく自分自身の考え方と技量に頼らざるを得ない「近づけばすでに目標は離れし」スポーツがサーフィンです。サーファーの誰もが言います。「サーフィンはスポーツではなく、ライフスタイルだ」と。そしてそれは、パタゴニアが世界を拠点にサーフストアを展開してきた大きな理由でもあります。

パタゴニアはこれまでに、ハワイ・オアフ島のハレイワをはじめ、南カリフォルニアのカーディフ、オーストラリアのトーキィとバーレイヘッズ、そして6月にはスペインのサンセバスチャンに、サーフィンにフォーカスしたストアを展開してきました。そして日本でも2005年にサーフ東京ストア(6月よりオーシャンストアから名称を変更)がオープン。フレッチャー・シュイナード・デザインズ(FCD)のサーフボードを中心に、ウェットスーツやボードショーツ、フリースまでを幅広く取り扱い、海に向かうあるいは海から帰るサーファーたちがいつでもサーファーであるためのエッセンスを伝えてきました。サーフ東京以外の世界に広がるサーフストアはすべて名だたるビーチに位置していますが、日本にもついに6月11日(土)、世界で7店舗目となるサーフ千葉ストアが世界に誇る千葉県の一宮にオープンしました。

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パタゴニアの新しいオンラインカタログ『SURF Spring 2011』リリース

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最新のサーフ・オンラインカタログでは、『ザ・サーファーズ・ジャーナル』の創刊20周年を記念します。イヴォン・シュイナードが『ザ・サーファーズ・ジャーナル』を訪れた様子をビデオとポッドキャスト(英語)、また雑誌のアーカイブからの記事(英語)でお楽しみください。紙のカタログと同様に、オンラインカタログもすばらしい写真と、パタゴニアおよびFCDサーフボードからの最新のサーフギアが満載です。またクリス・マロイとジェイソン・バッファが組んで愛することを仕事にしている人びとを特集した短編映画シリーズ『夢中にさせるもの』の新作も登場。スコット・ソーエンズが、自分なりの創作理念や完璧なショットを求めて世界を旅することについて語ります。このオンラインカタログを気に入っていただたら、ぜひご家族やご友人にもお知らせください。

【 新たな「パーフェクト・ストーム」の目をのぞき込むクリス・マロイ。ポリネシア北部 写真:Seth Stafford 】

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パタゴニアのクライミング・アンバサダーのケイト・ラザフォードとマイキー・シェーファーがフィッツロイに「ワシントン・ルート」を開拓

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埃の雲のなかにいた。パンツは汚れ、手はパタゴニアに生える何かの植物のトゲにさされている。疲れた筋肉のせいで、険しい砂利によってわずかに滑った足を正すことができず、そこに座り込んでしまったのだ。5日目、フィッツロイから下山している最中のことだった。立ち上がり、ズキズキする指から点のようにあふれる血を拭った。こいつらのトゲは毒があるにちがいない。私はある歌を聞いていた。「すり切れた糸のようなジプシーの魂……彼の心には野性の陰が……カウボーイハットをかぶっていた……」 それらは私のなかにも存在していた。帽子の種類はちがっていても。

そのあとバスに乗ってからも糸のことを考えつづけ、私のジプシーの魂の糸はすり切れているのだろうかと考えていた。私はいたたまれないほど疲れていた。興奮して、骨の髄まで疲れていた。けれどもその感覚を楽しんでもいた。疲労はそれが本当に起こったことだと教えてくれる、私たちの新しいルートがくれた唯一のお土産だ。そうした糸がどれほどすり切れているかを感じると、思わず微笑んでしまう。バスに乗り込みながらピンク色に輝く夜明けのセロ・フィッツロイを眺めた。私たちの新ルートは左のスカイラインだ。それははるか彼方に見えた。

編集者記:パタゴニアのクライミング・アンバサダー、ケイト・ラザフォードマイキー・シェーファーからのレポートをお届けします。彼らはフィッツロイに新ルートを開拓し、それを「ワシントン・ルート」と名付けました。パタゴニアから戻ったばかりで、写真のキャプションもないほどです。詳細はケイトの個人ウェブサイトマイキーのブログをお読みください。レポートのつづきと登攀からの写真は下記からご覧ください。

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パタゴニア本社にてシチュー鍋抗議:「ダムのないパタゴニア」のために、いまこそ行動を

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チリの原生地区であるアイセン地区に5つの巨大なダムを建設する計画に大きな反対を唱えるため、フライパンやキャセロール鍋などを装備したパタゴニアの世界中の社員約500人が集結。野生でかけがえのない土地の工業化に反対するために世界中で実施されている運動の一環として鍋を叩きました。この日は半期ごとに行われるセールス会議に参加するために、世界中から多くの社員がベンチュラ本社に来ていました。私たちは皆、パタゴニアの社名を背負うこの土地との繋がりを長年培ってきました。

[2011年5月19日、パタゴニア本社のあるカリフォルニア州ベンチュラにて。チリをはじめとするスペイン語圏では「カセロロサ」と呼ばれる、シチー鍋を叩いての抗議運動。写真:Tim Davis]

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.jp をご覧ください。

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