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失敗それとも成功? チリの夏スキーでのギアテスト

robin

皆さんはどうやって通勤していますか?うだるように暑いニューヨークの地下鉄にすし詰めになっていますか?ロサンゼルスの405号線の交通渋滞でノロノロ運転していますか?どちらにせよ、私たちの朝の通勤はそれらよりストレスがたまるものでした、まちがいなく。なぜなら太陽を追いかけて、ポルティージョのインカ湖を渡ったのですから…。

編集者記:今日はフリーランス著作家のグレッグ・フィッツシモンズがチリでの夏スキーとパタゴニア製品のテストについて報告します。

私はパタゴニアのシニアデザイナー、グレン・モーデンとスキーアンバサダーのロビン・マッケルロイ、そしてその他数人に付き添いました。ホテル・ポルティージョの私たちの部屋はパタゴニアのギアであふれていました。クローゼットは色鮮やかなテクニカルギアで埋もれ、スキーのセッションの合間はフィールドレポートを書いていました(あるいはホテル・ポルティージョのスキーショップで働くチリ人スタッフにサッカーの試合を挑んだりしていいました)。この1週間ずっと、まもなく発売となるスキージャケット、パンツ、レイヤーがパタゴニアの水準を満たしていることを確認するため、ウェアの機能をテストしました。朝の空気は突き刺すように冷たく、午後はどんどん温かくなっていく真冬と春のようなコンディションは、ギアのテストと研究開発にはもってこいの条件でした。

[クロワールの近くのロビン・マッケルロイ。思ったより悪いコンディション。写真:Frank Shine]

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里山生活学校で学んだ自然と人間の関係

山整備

インターンシップ・プログラム」を利用することで、パタゴニアの社員は有給を得ながら環境保護団体で活動する機会を得ることができます。日本支社でもこれまでに多くの社員がこのプログラムを利用してきましたが、今年はリペア部門の伊藤智子が7月から10月にかけて計160時間、岩手県奥州市にある<里山生活学校>で、里山整備や農園支援の活動に参加しました。

[ 作業に専念する伊藤。間伐した樹木は材として活用される ]

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<里山生活学校>は里山の保護・保全を目的に、「命の糧が生産出来る場」、「人間と多くの動植物との関係を学べる場」、そして「さまざまな知恵、技術を持った仲間が集まり情報交換をする場」として、里山資源を活用して育てる団体です。この団体の目的と熱意に賛同した私は、インターンシップ・プログラムを利用して里山整備と農園支援活動に参加しました。

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製品テスト:エル・キャピタンでずぶぬれになる

私たちはさまざまな段階でギアをテストします。パタゴニアのアスリートやアンバサダーは、新製品がパタゴニア製品ラインに加えられる前に最新のデザインや素材の力量を試す役割を果たしています。でも何かが納品されたからといってテストが終了したわけではありません。新製品がカタログに登場したら、カスタマーサービスのスタッフは現場検証にいそしみます。カスタマーが聞いてくるであろう質問を予期し、それと同じ目で私たちのギアをテストするのです。
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フィールドレポート:ヨセミテのエル・キャピタン登攀。2010年10月初旬。
コンディション:ロッククライミングとホワイトウォーター・パドリングの組み合わせのような状況。
テストした製品:ナノ・ストームM10ジャケットR1フーディレイン・シャドー・ジャケット
テスター:パタゴニア・プロセールス部門デーヴ・キャンベル

中国にはこのような格言がある。「もしもあなたが『百万人に1人』のような人物なら、あなたのような人がここには1,300人存在することになる」 21世紀にエル・キャピタンを登るのは、これと同じような状況だ。ピークシーズンには毎日何人ものクライマーがさまざまなルートをトップアウトする。1965年にTM・ハーバートとイヴォン・シュイナードがエル・キャピタン初のグラウンドアップ方式でミューア・ウォールを初登して以来、多くの変化が起きた。

それでもエル・キャピタンはこの広大な花崗岩の海に向けてパドルしようとする人びとに非現実的な経験を提供しつづけている。今月はじめ僕らは壁のど真ん中で、ヨセミテ・バレーを通過する僕が体験した最悪の嵐のひとつに見舞われた。以下はそんな条件でパタゴニアのウェア、そして精神が、その虐待にどう対応したのか・・・についてのレポートだ。

[サラテ・ウォールからの眺めを楽しむケイレブ・パジェット。 写真:©Dave N. Campbell]

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パタゴニア・アンバサダー横山 勝丘、マウント・ローガン南東壁を初登

Yokoyama_head[ 写真: 雨宮 千佳 ]

この秋新たなパタゴニアのアルパインクライミング・アンバサダーとなった横山勝丘が、2010年5月、カナダ最高峰のマウント・ローガン南東壁を初登しました。この見事な登攀記録により、彼とパートナーの岡田康氏は第5回ピオレドール・アジア賞を受賞。登頂までの数時間を描いた横山勝丘によるエッセイ「感じる ~山頂をめぐる逡巡~」をお楽しみください。

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「おいおい、嘘でしょ!」 テントから顔を出した瞬間に視界に入った青空を見て、僕はそう叫んでいた。最低最悪。この山の天気をひと言で表わすなら、これが最もふさわしい。なのにちょうど僕たちのクライミングに合わせたかのように、スカッ晴れが5日間もつづいている。「きっと何か落とし穴があるに違いない」 「そうやすやすと甘い罠には堕ちないぜ」 素直に喜べばいいものを、あまのじゃくな2人はやけに慎重だ。

「でもちょっとだけ行ってみようか」 クライマーは単純な生き物。目の前に宝物があれば、つい引き寄せられてしまう。そう、やっぱり山頂は外せない。「でも、タイムリミットだけは決めておこう」 「少しでも状況が悪くなったらすぐに逃げよう」 不安はやっぱり残る。だから「つねに冷静たれ」と言い聞かせる。それでも空はかぎりなく青。風もなく、暖かい。僕たちを邪魔する要素など、何ひとつないように思えた。

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製品テスト:スタンド・アップ・パドルでレイク・タホへ

数週間前、ついにパタゴニア・ベンチュラ本社の友人たちは夏に別れを告げたようですが、リノ配送センターの仲間たちは、夏を手放すのは少々気が進まないようです。それは最近になって青い空と暖かい風の陽気が戻ってきたから、あるいは雪が舞い降りる冬の訪れを認めたくないからかもしれません。サンプル・コーディネーターのアンドリュー・マーシャルが、リノ配送センターのカスタマー・サービスに所属する仲間たちと新しいスポーツにチャレンジするために丘を越えてレイク・タホに向かい、見落とされていたある場所を探索してきました。

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年に2回、たいていは冬と夏に1度ずつ、仕事仲間で集まって何か楽しいことをする日を設けています。同僚と絆を築く良い機会ですし、また新しいスポーツを体験するのも、オフィスから離れてリラックスするのもいいものです。これまでスキー、スノーボード、カヤック、そしてロッククライミングなどにチャレンジしてきましたが、つい最近のトリップは最高で、おそらくはいちばん記憶に残るものとなりました。熱狂的な同僚の勧めにより、今回のトリップはレイク・タホでのスタンド・アップ・パドル(SUP)・チャレンジに決めました。カリフォルニア・コーストからの影響かも知れませんが、SUPはレイク・タホでもとりわけ人気が高まっています。タホの美しい景色を楽しみながら水と戯れるには爽快な方法であることに間違いありません。この夏はレイク・タホ近辺でSUPボードを貸している店をいくつか見つけました。SUP市場もこの需要の伸びに応え、静水域専門のSUPの開発に乗り出しています。

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信越五岳レースでトレイルランニングの伝統を築くパタゴニア・アンバサダーのクリッシー・モール

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パタゴニアのトレイルランニング・アンバサダー、クリッシー・モールが、最近開催された信越五岳トレイルランニングレース2010にて女子の部の優勝を果たしました。このレースは、同じくパタゴニアのトレイルランニング・アンバサダーである石川弘樹のビジョンから生まれたもので、今年2年目を迎えました。パタゴニア日本支社の柿原貴行による本レースの紹介につづき、クリッシーのレポートをお楽しみください。

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パタゴニア・アンバサダーの石川弘樹がプロデュースする「信越五岳トレイルランニングレース2010 ~アートスポーツ × パタゴニアCUP~」が、2010年9月18日(土)~20日(月)、新潟県と長野県の県境に広がる信越高原で開催されました。レースのタイトルに使われている「信越五岳」とは信越高原に点在する5つの山を表しています。これらの山々は古くからその麓に生きる人びとの暮らしと深く関わり合い、参拝客が集う聖地でもあります。

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今年で2回目のこのレースでは、国内のトレイルランニングレース最長となる110キロメートルのコースが設定されました。また日本のトレイルランニングレースでは初めて、家族や友人が選手にサポートを提供できるアシスタントポイントの設置や、夜間走行となる選手の安全に配慮したペーサーの同行を許可する区間の設定など、プロデューサーの石川弘樹がこれまでに経験した北米を中心とするトレイルランニングレースのノウハウが導入されています。今年のレースには、総勢542名(男子460名、女子82名)がエントリーし、384名(男子225名、女子59名)が完走を果たしました。信越五岳トレイルランニングレース ウェブサイト

[上 - 写真:信越五岳トレイルランニングレース、下 - 本レースのプロデューサー石川弘樹からの声援を受けてエイドステーションを出発するクリッシー・モール 写真:藤巻 翔]

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メキシコ湾からのパタゴニア・ストーリー:環境保護団体と提携し、アメリカ史上最悪の原油流出事故を追う

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2010年4月22日、石油掘削基地ディープウォーター・ホライズンがメキシコ湾に沈み、今日アメリカ史上最悪の環境破壊となりました。国際石油会社であるBPがそのほぼ全面的な責任を問われていますが、同社の最悪の予測では、海底油田から1日1万バレルもの原油がルイジアナ州沿岸沖83キロで流出したと推定されています。

私たちパタゴニアでは、多くの社員がこの原油流出事故に精神的な打撃を受け、意気消沈しました。その衝撃はあまりにもひどく、普段は締まり屋のCFO(最高財務責任者)も含めた社員たちが集まり、その惨事を直接手助けするためのプログラムの検討に取りかかりました。7月中旬には週10人のペースで社員をルイジアナに派遣し、パタゴニアによる全費用と社員の給料負担のもと、長年の環境保護パートナーである<Louisiana Bucket Brigade(LABB)>とともに被害地域での援助活動に取り組みました。Oil Spill Crisis Map(原油流出地図)を製作中のLABBのために、私たち社員は原油が海岸に到達し、野生生物に影響をおよぼしている地域での事例や写真などの情報収集に携わりました。こうした情報がすべて地図に掲載されることで、原油流出事故による環境および健康被害の現状が一目瞭然となります。またオープンソースの情報として、援助が最も必要とされる場所をNGOをはじめ政府機関、州や地元の野生生物局、そして一般市民にも提示することができます。

パタゴニア社員はトレーラー(移動住宅)や、ラフィット、グランド・アイル、プラクマインズといった郡の教会で寝泊りし、住民の各家庭を訪問して早急のニーズ、健康への悪影響、環境害、文化的損害などについてインタビューしました。そして見捨てられたエビ漁船、空から降ってきた死んだ鳥、教会の慈悲に依存する生活、原油が浮かんだお風呂などの体験もしました。

今日はそうした体験のなかからある1つのストーリーをご紹介します。

[古い標識とその新しい意味。メキシコ湾沿岸の原油流出事故の影響に関するNGO<Louisiana Bucket Brigade>の情報収集に協力するパタゴニア社員。写真:Naomi Hebling]

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隠蔽策、それとも透明性?

私がフィクション執筆のためのクラスを取って9週間になりますが、授業の一環に、短編小説を書き、お互いの作品を批評しあうというのがあります。そして先日、ある生徒の作品を批評しました。広範囲にわたる機密保持契約からオフィス内の監視カメラ設置にいたるまで、機密保持のために過激な手段をとる企業に勤める女性の物語でした。

他の作品と同様、最終的にはこの作品の信憑性についての討論となりました。私はこの企業の機密性のレベルは、(作者の意図に反して)少し度が過ぎていると思いました。けれどもクラスメイトたちの意見はめずらしく一致しました。これはとても現実的な描写であるというのです。企業の大きさや業界の種類に関係なく、企業幹部は一般つまり社会や、さらには従業員からも情報を隠すことに出費を惜しまないからというのです。

この討論で私は広く受け入れられているこうした見識、そして私がいまパタゴニアで取り組んでいるプロジェクトの目的について考えさせられました。つまり、私たちの仕事の透明性を向上させることについてです。

Footprint

そのプロジェクトとはフットプリント・クロニクルですが、これはいままで私が取り組んできたどのプロジェクトよりも企業と透明性についての概念を深く検証するものです。このプロジェクトは、私たちのフットプリントを減らすためにはつねに自分自身について学ぶ必要があるという、ソクラテスの吟味された生活の哲学に由来しています。また、学んだことを一般の人びとと分かち合うことで、私たちはカスタマーの信頼を獲得し、そして他企業が自社の透明性を向上させるきっかけになるであろうという信念に基づいています。

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共通の環境価値のために競合企業が協力する

bluesign

競合企業が協力しあうということも珍しいことですが、環境への影響を抑える手段を議論するために協力しあうというのは、さらに珍しいことでしょう。けれどもそれが、テキスタイル製品の染色と最終加工を審査する独立した第三機関であるブルーサイン・テクノロジーズとの関係によって実現しました。

私たちはブルーサインのメンバーであることの利益を広める方法を見出すため、マウンテン・エクイップメント・コープ(MEC)やREIノースフェイスといったブランドを含むアウトドア関連の他社とともに、REIのシアトル事務所に集まりました。そして、環境問題に対応することがすべての関係者にとっていかに意義がありかつ有益であるかを、どのようにして他のブランドに伝え、製造業者に働きかけ、そして実践したらよいかについて議論しました。サプライチェーンのなかで同じ環境目標に向けて努力している私たちの誰にとっても、一丸となって取り組むことは有益なことでした。「私の脳みそは、5時にはもう焦げ付いていました。それでもたくさんの成果があったので満足しています」とパタゴニアの戦略環境素材マネージャーのトッド・コープランドは言います。「他のブランドも、競争社会と不透明な経済のなかで正しいことをするために、私たちと同じように葛藤していることが分かりました」

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.jp をご覧ください。

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