イヴォン・シュイナード、アメリカン・エキスプレスのメンバーズ・プロジェクトのコマーシャルに登場
2010年3月のアカデミー賞受賞式をご覧になっていたら、アメリカン・エキスプレスのメンバーズ・プロジェクトのコマーシャルにパタゴニアの創始者、イヴォン・シュイナードが登場したのに気づかれたかも知れません。このプロジェクトは社会的行動のネットワーク、Takepart.comとのパートナーシップによるもので、このコマーシャルはベンチュラ郡付近でアカデミー賞撮影賞を受賞したロバート・リチャードソンが撮影し、映画『シャイン』で有名なスコット・ヒックスが監督しました。公式のプレス・リリースはこちらをご覧ください(英語)。
アメリカン・エキスプレスのメンバーズ・プロジェクトのコマーシャルに出演のイヴォン・シュイナードのビデオをYou Tube(英語)でご覧ください。ビデオ:ロバート・リチャードソン/スコット・ヒックス
「私たちは皆、自然の一部であり、自然を破壊することは自分自身を破壊してしまうことにつながる。自然を保護したいと思うことは利己的なことなんだ。
ビジネスマンになろうとは思ってなかった。ここでは世界中で最高のクライミングギアを作っていた。ハーケンを打って抜くことが岩を傷つけることだと気付いたから。だから自分の指で出し入れできる柔らかいアルミのチョックスを作った。
そして私はダムの破壊者でもある。
このダムを破壊するために何年も働いてきた。うしろにある貯水池の水深はたった120センチしかない。水が温かくなりすぎて川にいる多くの生命を殺してしまう。ダムを崩壊させるのは本物の勝利だね。いわばコンクリート的(具体的)な勝利さ。
アイデアが思い浮かんだら、まず第一歩を踏み出す。そしてその一歩がいい感じだったら、もう一歩進む。良いことをするためには、実際に行動しなければ」
コマーシャルのなかで、イヴォンはこのように語ります。ここに取り上げられたダムはパタゴニアの本社から29キロ、ベンチュラ・リバーの支流に位置する劣化した巨大なマティリヤ・ダムです。コンクリートは崩れかけ、沈泥に埋まった貯水池となったマティリヤ・ダムは、有益な目的を果たしていません。これを撤去することにより、在来種のサザーン・スティールヘッドが産卵のために川に戻り、そしてマティリヤ川の険しい谷間から地元のビーチに必要な堆積土が運ばれます。
高さ約60メートルのこのダムはアメリカで撤去される最大のダムとなります。
このコマーシャルからイヴォンが得たすべての収益は、彼の選んだ5つの環境保護団体(コンセルバシオン・パタゴニカ、アトランティック・サーモン連盟、フリーダム・トゥ・ローム・コアリション、ネイティブ・フィッシュ・ササエティー、セーブ・アワ・ワイルド・サーモン)に寄付されます。