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クリーネストラインの編集者ケイシー・カースノースキー、ソーシャルメディアブログのインタビューを受ける

 /  2010年10月7日 読み終えるまで6分  /  コミュニティ

イヴォン・シュイナード。Photo: Tim Davis

私たちのブログ、クリーネストラインの編集者のケイシー・カースノースキーが、ソーシャルメディアブログのひとつ、「The Viral Garden」のマック・コリヤーから取材を受けました。クリーネストラインはマックのお気に入りの企業ブログですが、ケイシーにとってはソーシャルメディアに関するパタゴニアのフィロソフィーを大勢の読者と共有する、なんとも刺激的なチャンスとなりました。インタビューをご覧ください。オリジナルの投稿はこちらをクリックしてください。

クリーネストラインの編集者ケイシー・カースノースキー、ソーシャルメディアブログのインタビューを受ける

イヴォン・シュイナード。Photo: Tim Davis

マック・コリヤー(以下マック):ご存知かと思いますが、僕はパタゴニアのブログ、クリーネストラインの大ファンです。そしてこのブログが、環境保護活動やアウトドアといった、カスタマーの視点を中心としたテーマにフォーカスしているところも気に入っています。どうしてパタゴニアはこのような手法をとったのですか?

ケイシー・カースノースキー(以下ケイシー):パタゴニアの創設者であるイヴォン・シュイナードが築いた基盤があったので、このような手法を選択するのは簡単なことでした。私たちにはカタログのなかでさまざまなストーリーを紹介するという伝統があります。それはパタゴニアの前身であるシュイナード・イクイップメント社が1972年にはじめてカタログを発行したときからつづいていることです。そしていまにいたるまで、環境エッセイやスポーツをテーマにしたフィールドレポートのような、まったくの社説的な内容にかなりのページ数を割いています。そして長年カタログを作ってきた経験から、こうしたストーリーがカスタマーの共感を得ていることを確信しています。

クリーネストラインは、カタログに載せきれなかったストーリーを伝える場となっています。ストーリーを伝えることで私たちは、人びとが新しいことや新しい場所に挑戦するよう、また価値ある目的のために行動するよう促します。パタゴニアのミッション・ステートメントには、「ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」という部分があります。ソーシャルメディアの本質は、その私たちのミッションを果たすための卓越した手段なのです。

マック:パタゴニアはカスタマーがネット上でパタゴニアのブランドやブログについてどのように言っているか、積極的にチェックしていますか?

ケイシー:世の中の人たちがパタゴニアについて言っていることにはとても関心があるので、毎日チェックしています。それらは私たちが無料で得ることのできるフィードバックであり、私たちの会社をすべての面で向上させるのに役立ちます。重要なのは、肯定的なことも否定的なことも、言われていることを適切に理解し、どの意見に対して行動するべきかを見極めることです。どの会社も自分たち自身でこのような決定をしなければなりません。

マック:ソーシャルメディアはパタゴニアのビジネスにどのような影響を与えましたか? パタゴニアはクリーネストラインから学んだ教訓を包括的に他の分野に活用できていますか?

クリーネストラインの編集者ケイシー・カースノースキー、ソーシャルメディアブログのインタビューを受ける

ケイシー・カースノースキー。Photo: Jeff Johnson

ケイシー:カスタマーをより深く知ることができましたし、パタゴニアの発展においてカスタマーの果たす役割はより大きくなったと思います。たとえば、現在パタゴニアのウェブサイトではカスタマーが製品レビューを投稿できるようにしています。製品の気に入っているところ、改良が必要なところを評価してもらいます。これまでカスタマーからの手紙や電話という形で、つねにある程度は同じようなレビューを受けていました。けれども、いまではこうしたコメントが公表されているため、事実上、より影響力のある声になっています。

クリーネストラインはまた、私たちのビジネスをさらに透明性のあるものにするためにも役立っています。フットプリント・クロニクルを立ち上げたときにいただいたフィードバックは、中国に対する、そして私たちがそこで製品の一部を製造していることに対する批判的な意見であふれていました。そのとき、私たちは事実を隠したり偽ったりする代わりに、彼らにブログへ参加してもらいました。私たちが会話の場を用意することで、いわば、質問に対してより迅速に対応し、そして私たちの行動理由を明確にすることができたのです。この交流の結果、私たちの方針にも重要な変化がもたらされました。それまでは、カタログ(英語版のみ)やウェブサイト上では、製品は「アメリカ製」もしくは「輸入品」のどちらであるかが明記されているだけでした。けれどもいまでは、それぞれの製品がどこの国で生産されたかを具体的に明記しています。もしカスタマーがある国で作られた製品を支持したくなければ、その判断をするための明確な情報を得ることができるのです。

マック:最後になりますが、最近ROI(投資利益率)について、あるいはソーシャルメディアの取り組みに対する成功の評価について取り上げられています。クリーネストラインというブログによって作られた価値を、パタゴニアはどのように見ていくのでしょうか?たとえば、今日投稿したブログが意味のあるものであったかを見極めるためには、何が必要ですか?

ケイシー:ページビュー数やコメント、バナー広告やリンクなどのクリック数、そしてファンやフォロワーの数など、基本的な統計データを参考にしています。私たちの取り組みに意味があるかどうか、それがカスタマーの興味を引き付けているかについては、私たちはもちろん知りたいと思っています。けれども、事業の成長や売上の落ち込みといったものをソーシャルメディアでの取り組みと直接結びつけることはとてもむずかしいことです。私たちの評価基準はシンプルです。読者と良い会話をしているか、刺激的であるか、そしてこの交流から私たちとカスタマーの双方が恩恵を受けているか、です。会話を通して関係を築きあげ、そして最終的な価値となるのは金銭に関する関係ではなく、信頼という関係なのです。もし私たちがこのソーシャルメディアを通して信頼を築くことができるのなら、そのとき私たちの努力にはすべて価値があるといえると思います。

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