北極圏に魅せられて

by ナサニエル・ワイルダー 

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ブルックス山脈東部上空をガタガタと揺れながら北に向かう飛行機の窓に頬を押し当て、真下の谷を移動するカリブーの巨大な群れに目を凝らす。夏至直後の暑い日のことだ。機体はカリブーの群れを数キロ越えたあたりでゆっくりと螺旋状に下降し、乾いた草に覆われたコンガクット川の流れと平行になる。6人乗りセスナ機のツンドラ対応型の太いタイヤが地面に触れ、古い観察小屋のある滑走路の終点で止まる。ここは北極海の端にある人里はなれた岩礁への、僕らの130キロのパドリングのプットイン。

【 コンガクット川を下りはじめて9日目の夜、北極海の一端を見ようと、何人かでキャンプ上にある尾根を上った。白夜が景色をパステルに染め、早くも私たちを夢の国へと送り込んだ。写真:Nathaniel Wilder 】

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アウトドア産業はユタを愛している。だがユタはアウトドア産業を愛しているのだろうか?

by イヴォン・シュイナード

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毎年、何百万人もの人びとがユタの公有地を訪れる。その目的はクライミング、ハイキング、スキー、狩猟、その他さまざまだ。私自身ユタの野生地で何年もスキーをし、登攀し、渓流釣りをしてきた。アメリカ国民がこれらの土地を所有し、そしてユタはその恩恵を受ける。毎年、アウトドアのレクリエーションがユタで生み出す消費は120億ドルにのぼり、全州で12万2千の職を支えている。たしかに、私たちはこれらの土地をエネルギーや放牧をはじめとするさまざまな用途に使っている。だが私の友人の多くがユタを究極の居住地だと考える理由はアウトドアへのアクセスにある。

【 アメリカの新しい国定記念物ベアーズ・イヤーズ。風化した砂岩、深い峡谷、森林、古代の岩窟住居、神聖な壁画からなる135万エーカー(約5,463平方キロメートル)のそこでは、世界級の探険、静寂、レクリエーションの機会が得られる。写真:Josh Ewing 】

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ジャンボ・ワイルド:聖域と野生地

by ロビン・ダンカン

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ジャンボ・バレーのパーセル山脈のパウダーの秘められた奥地には、ちっぽけなコンクリートのスラブがあります。放棄されたジャンボ・グレーシャー・リゾートの基礎です。それは環境認可書が無効になる前にグレーシャー・リゾートが公式にスキー場の建築に着手しようとした最後の試みの名残りです。

地元民が25年間戦いつづけているジャンボ・グレーシャー・リゾート計画はまったく意味をなさないものです。ブリティッシュ・コロンビアにもう一つ別のスキー場は必要なく、しかも野生のパーセル山脈のど真ん中に、またすでにすべての街に独自のスキー場がある地域ではなおさらです。私たちに必要なのは野生地であり、クトゥーナーハ族の神聖な価値への尊敬の念とグリズリーベアが自由に歩き回ることのできる場所なのです。

【 「いつかジャンボ・バレーのような野生地を私の子供たちに見せたいです。彼らが自分の内に野生地を培い、私たちに委ねられた世界を気遣ってくれるように」—リア・エバンス。ブリティッシュ・コロンビアのパーセル山脈ジャンボ峠にて。写真:Garrett Grove 】

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「その熱意、きちんと伝わっていますか?」:第5回草の根活動家のためのツール会議

by 中西悦子(パタゴニア日本支社 環境社会部)

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1994 年の第1回目の「草の根活動家のためのツール会議」は、パタゴニアが環境保護団体にたんに資金提供する以上の支援を行いたい、またパタゴニアのもつ資産を緊急な環境問題の解決のために活用したいという願望からスタートしました。以来アメリカで、さらに2008年からは日本でも2年ごとに開催しつづけ、これまでに1,000人以上がこの会議に参加してきました。

日本の環境保護団体が直面している財政基盤、市民の意識、法律、メディアなどの状況はアメリカとは異なりますが、その状況に対応する適切なツールが必要なことは同じです。効率よく行動するには、効果的な戦略を構築し、メッセージを明確化し、そのメッセージが伝わるため有効な手段を見つける必要があります。

第5回となる2016年11月、54年ぶりの雪に覆われた山梨県清里高原キープ協会清泉寮に、未来の世代のために空気や水や土を守ろうと全国各地のローカルコミュニティで活動する草の根環境保護団体の皆さんが集まりました。不安、緊張、期待、半信半疑等、さまざまな気持ちを抱えながらも、大切な3泊4日という時間をパタゴニアに預けて、自分たちの取り組む問題の解決や新たな世界を作ることを少しでも前に進めたいという思いでした。

【 写真上:11月25日(金)、未来の世代のために空気、水、そして土を守ろうとする日本の草の根環境保護団体の皆さんと。全写真:パタゴニア日本支社 】

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北極圏の遊牧民:写真家フロリアン・シュルツとのインタビュー

by ユージニー・フレリックス

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昨年12月に発行したカタログで北極圏国立野生生物保護区を特集しました。写真構成としては、北極の海岸平野を神聖な地として捉えるグウィッチン族の暮らしと野生生物の両方を取り上げたいと考えていました。ドイツ人環境保護写真家のフロリアン・シュルツが過去2年間のほとんどをこの保護区でキャンプや撮影をして過ごしていたことを知っていたので、野生生物側の写真家の選択は簡単でした。

私は以前からフロリアンの写真が大好きで、保護活動にたゆまなく献身する彼の姿には深い感銘を受けています。北極圏キャンペーンにおける共同も例外ではありませんでした。何か月にもおよぶEメールや電話でのやり取りのあと、ようやくカタログとキャンペーンで使用する最終写真を決定することができました。本プロジェクトを通じて、フロリアンは寛大に彼の時間を割き、知識を共有してくれました。その彼に数週間前、電話で近況を聞きました。私はベンチュラから、南ドイツにいる彼に、彼の活動についてさらに詳しく話を聞くことができました。

【 写真上:気温の上昇にともなって北極海の氷が急速に消滅しつづけるなか、ホッキョクグマの生息数も減少の一途をたどる。アメリカ地質調査所は、2050年までに3分の2のホッキョクグマが姿を消すと予測する。このホッキョクグマの親子たちは、北極圏国立野生生物保護区の岸辺に憩いの場を見つけることができた。写真: Florian Schulz 】

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ティンシェッド・ベンチャーズ:次世代の責任あるビジネスへの投資

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パタゴニアでは、素晴らしい製品を作り、利益を上げ、惑星を保護するという3つの目的は、相いれないものではないと信じています。そこで2013年、私たちは志を同じくし、同じ使命のもとに働く新興企業を援助する投資基金を発足しました。

今日、私たちはこの基金を「ティンシェッド・ベンチャーズ」(前「$20 Million & Change」)と改名しました。この新しい名の下で、私たちはビジネスを手段として環境問題に対応する起業家に投資し、彼らを指導し、結びつけるという、パタゴニアの歴史を継続していきます。

【 イヴォン・シュイナード 写真:Tom Frost / Aurora Photos 】

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私たちが作る最も美しい製品

by マイキー・シェイファー

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パタゴニアでは、最も美しい製品を真にデザインするのは「着る人」だと考えています。裂け目や染みやテープの継ぎ当ては、まさに着る人とギアの絆の証拠です。パタゴニアの「WornWear」修理プログラムは、愛すべきウェアをより長く現役で使いつづけるようにするためのもので、最終的に着用できなくなったパタゴニア製品については簡単にリサイクルできる方法を提供しています。

長年のパタゴニアのアンバサダーであり、写真家でもあるマイキー・シェイファーは、毎年数か月間を南米のパタゴニアで過ごします。最近彼が持ち帰ったWorn Wear ストーリーは、私たちのお気に入りのひとつとなりました。

【 写真上:新品のジャケットを店で買っても、こんなに興奮する奴はいない。とことん着古した自分のジャケットが新たに継ぎ当てされ、再会を果たした瞬間のマーティン・ロペス・アバド。 Mikey Schaefer 】

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ブラックフライデー(11月25日)の過去最高売り上げを地球のために全額寄付

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先週、世界中の直営店とオンラインストアの「ブラックフライデー」の売り上げの100%を、未来の世代のために空気や水や土を守る活動をする草の根環境保護団体に寄付することを、私たちは発表しました。そして、多くのお客様がこのことを「地球のための寄付金集め」と呼んでいると耳にしました。

反響は予想を大きく上回るものであったことを、ここにご報告します。皆様のご支援により、パタゴニアでは全世界合計で過去のブラックフライデーの売り上げの記録を塗り替える1,000万ドル(約11億円)を売り上げることができました。予想していた売り上げの200万ドル(約2億2000万円)の5倍を超える金額でした。このブラックフライデーにお客様が地球に対して示した大きな愛で、私たちはこの金額を1円たりとも残さず、すべて世界中で活動する草の根環境保護団体に寄付することができるのです(注釈:国内の売り上げはすべて日本の草の根環境保護団体に寄付されます)。

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ベアーズ・イヤーズを守るための嘆願書パーティー

by マティ・バン・ビーン

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編集者記:ソーシャルメディア用のビデオに出演したトミー・コールドウェル、嘆願書パーティーを開いたマティ・バン・ビーン、非営利団体で働くジョシュ・ユーイング。ベアーズ・イヤーズを援助する方法はいくつもありますが、いまこそが行動を起こすときです。〈ベアーズ・イヤーズ・コーリション〉はこのユタ州南東部の魅惑的な地域の保護を求めており、オバマ政権は次の数か月内に決定を下します。ぜひご協力ください。早速嘆願書に署名し、ベアーズ・イヤーズを保護しましょう。

 

 

僕はジョシュが砂岩に顔を押し付けるのを見ていた。彼のメガネは傾き、必死で彼の顔にしがみついている。地上45メートルの場所で彼はのっぺりとした壁にスメアリングしながらオーバーハングに走るクラックに手を差し込み、壁を上へと移動している。ハングを超えると一瞬足を止め、バランスを取る。引力はその勢力を弱めたようで、彼はその上を平静に研究している。登攀をつづける彼の体はまるで上に向かって泳いでいるように前後に揺れる。年季の入ったクラッククライマーのごとく落ち着いてノース・シックス・シューターをトップアウトする。それはインディアン・クリークの中心に誇り高くそびえるタワーだ。

【 写真上:Tommy Caldwell 】

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100% Today, 1% Every Day

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by ローズ・マーカリオ、パタゴニアCEO

アメリカでは消費者が1年のうちで最も買い物をする日のひとつ「ブラックフライデー」がまもなくやってきます。人々が家族や友人に気前よく贈り物を選ぶ一方で、私たちはプレゼントひとつもらえない地球へもお客様が愛情を示すお手伝いをしたいと考えています。

[ 写真: Garrett Grove ]

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.com/japan をご覧ください。

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