熱湯のなかで

by イヴォン・シュイナード

Inhotwater
私は科学者ではない。だが、70年以上世界各地で釣りをしながら、冷水魚が直面する無数の脅威をこの目で見てきた。なかでも地球温暖化はとくに深刻だ。

気候変動により、地球のあちこちで水温が上昇し、冷水魚が重大なトラブルに陥っている。

【 上流へと急勾配(標高差1,200 メートル)の遡上を終え、ダークウッズ保護区内の産卵場所で泳ぐ雄マス。ブリティッシュ・コロンビア州セルカーク山脈 写真:Bruce Kirkby 】

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第48回衆議院議員選挙:10月22日、地球に投票しよう

by 辻井隆行

Voteourplanet
悲観的になるのは、破滅がすぐそこまで迫っているというのに、社会にはきちんと対処しようという意思がないとしか思えないからだ。だが、悲観して「もうだめだ。いまさらどうすることもできない。投票も無駄だ。そんなことをしても、なにも変わらない」と言うのも、楽観して「大丈夫だよ。そのうちなんとかなるから」と言うのも、実は同じことだったりする。結果は同じ――なんの対処もなされない――だからだ。
――イヴォン・シュイナード

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私たちの共有の場所

by ヴィンセント・スタンリー

Wildplaces
先祖が誰であろうと私たちアメリカ人は、物質的にも精神的にも最も偉大な贈り物である国有地という遺産を共有しています。ヨセミテ、エバーグレーズ、アーカディア、ホットスプリングス、シェナンドー、イエローストーン、グレートスモーキーなど、私たちのほとんど皆が、この国のすべての生き物に属し、かつ自身にとって聖地と呼べる場所の名前をすぐに挙げることができます。

【野生の場所は私たちの存在を小さく感じさせる。そしてときに、私たちは本当に小さい。ユタ州インディアン・クリーク 写真:Andrew Burr 】

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パタゴニア初のテレビ広告:私たちの「公有地」のために

 

 

パタゴニアはほぼ45年間にわたるビジネスにおいて一度もテレビ広告を流したことがありませんでした。けれどもアメリカの公有地がこれまでに前例のない危機にさらされているいま、私たちは地球環境の保護を提唱してきたという私たちの歴史を継続させるべく、テレビという放送電波で私たちの声を流しました。

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なぜ私たちは公有地について気遣うべきなのか

by ハンス・コール

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アメリカの公有地がどのように管理されるべきかについての討論は、1900年代初期にテディ・ルーズベルト大統領が既存のシステムを築いたときからつづいています。意見の相違の原因は、しばしばエネルギー/資源開発と野生の場所をレクリエーションと野生生物のために保護することのバランスです。パタゴニアは私たちが最も大切にしてきた野生地を保護するために何十年も戦っています。これらの地域は手付かずのままにしておけば最も高い価値をもたらす、卓越した特徴を抱く場所です。これまでの数え切れない戦いにおいて、私たちは連邦政府の公有地がすべてのアメリカ国民に属し、この国の遺産の核を成す一部であるという基本的な考えのもとに結束する草の根団体と地元の人びとを支援してきました。

【 バーミリオン・クリフ国定記念物は滑らかな砂岩と緩やかな台地の地形 。楽観的に再導入されたこの場所には、カリフォルニアコンドルが巣作り、アメリカ西部屈指の夕焼けを誇る。写真:Bob Wick/Bureau of Land Management 】

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ひだまり ~石木川がつなぐ未来への旅路~

by 東田トモヒロ(ミュージシャン)

WTK-667

去年4月に起きた熊本地震は僕にとってこれまでで最も身近で、最も大きな災害だった。多くの家屋や建造物が倒壊し、地割れや土砂崩れなどもあちこちで発生していたので、震災当初は何もかも失われてしまったかのような悲しい気持ちで過ごしていたように記憶している。石木ダムのことに出会ったのはまさにその頃だった。

長崎の山村、豊かな自然の残る美しい場所が、ダムと資本主義という洪水に押し流されようとしている。さまざまな価値観が花開き、豊かさの本質を自然の中に見いだそうというこの新世紀にあって、なんて意味の無いことがなされようとしているのだろう。瓦礫にまみれ、多くの人々が住処や働く場所を失った熊本、僕らが日々向き合っているリアリティ。同じときに隣の長崎では、そこに暮らす人々の気持ちを無視したダムの建設計画が押し進められようとしている。2つのできごとは僕の中でひとつに結ばれ、その中にこそこれからの未来や社会のあり方についてとても大切なことがあるような気がしてならなかった。これは僕が通るべき、向き合うべき旅路なのだと。

[ 昨年10月に野外イベント『WTK – WITNESS TO KOHBARU IN AUTUMN 失われるかもしれない美しい場所で』が石木ダムの水没予定地で開催された。 写真:SUNCloud. ]

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チリの偉大な日:トンプキンス・コンサベーションが歴史的な国立公園誓約に署名

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3月、私たちはクリスとダグ・トンプキンスの信じがたい偉業を祝いました。それは100万エーカーの公園土地をチリ政府に寄付する誓約で、これは私有団体が国にした史上最大の土地の寄付です。チリの大統領ミシェル・バチェレはプマリン公園とパタゴニア公園を含む5つの新たな国立公園を設立し、さらに3つの公園を拡張するために、追加として政府所有の900万エーカーを誓約しました。

プマリン公園におけるこの小さな協定への署名儀式には、イヴォンとマリンダ・シュイナード、リックとジェニファ・リッジウェイ、ジミー・チンも参加しました。一行は故夫であり自然保護のパートナーであったダグが妻にちなんで名付けたセロ・クリスティンを登るためにパタゴニア公園を訪れていましたが、この署名儀式のために寸前でルート変更をしました。

【 チリに1,000万エーカー以上の新たな国立公園を作る誓約書に署名するチリ大統領ミシェル・バチェレとクリス・トンプキンス。写真提供:チリ政府 】

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イヴォン・シュイナードとローズ・マーカリオによるライアン・ジンキ内務長官への手紙

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2017年5月4日
ライアン・ジンキ長官
内務省
1849 C Street, N.W.
Washington DC 20240

親愛なるジンキ内務長官殿、

あなたは内務長官として、アメリカ国民が所有する公共の土地と水を彼らに代わって管理するという厳粛な責任を課されています。現在あなたが見直ししている国定記念物を含む私たちの公有地は、我が国の重要な歴史の一部を代表するものです。その遺産は私たちだけにではなく、あらゆる未来の世代のアメリカ国民に属するものです。どの連邦の土地が開発に利用され、どの特別かつ脆弱な地域が未来のために保全されるかについての慎重かつ情報に基づいた決断を下すことによってこの遺産を守ることは、あなたの仕事の一部です。

それゆえ、何ダースもの国定記念物の縮小あるいは撤回の見直しに、120日という恣意的な締切を設けるのは不条理です。ご存知のように国定記念物を設定する過程はしばしば、何十年でなかったとしても、何年もかかります。それは提案されている記念物の地域の生態系、文化、考古学、経済およびレクリエーション価値を含む大掛かりな研究と、地元地域および全過程における選出代理人との強固な協議をともないます。それぞれの記念物の独特かつ複雑な歴史を鑑みるとき、何ダースもの記念物それぞれについて、こういった短期間に意義ある見直しをすることは単純に不可能です。

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公共の土地を公共の手のなかに

by イヴォン・シュイナード

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アメリカの政治家はつねに、政府を「ビジネスのように」運営することに固執してきた。彼らが請け合うのは、官僚制度の無駄をなくし、我々の問題のすべてを自由市場に解決させることだ。

さて、もしアメリカの公有地がビジネスだったなら、株主はその一部の重役たちの著しい怠慢にショックを受けることだろう。

すべてのアメリカ国民が連邦政府の公有地6億4千万エーカーの株を所有している。そして私たちは公務員を雇い、その最大の利益のために、この貴重な資源を管理させる。だが何十年ものあいだ、私たちはこのような非常に大きな所有物を気にかけず、しかもそれが信頼できる手に委ねられていると、たかをくくってきた。

私たちは化石燃料産業を取締役会に入れてしまい、公選した役職者を顎で使うボスになることをガスと鉱業企業に許しているのだ。

【 ユタ州インディアン・クリーク、ヴァン・キャンプ 写真:Andrew Burr 】

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海の呼吸がとまる前に

by 赤井絵理(パタゴニア横浜・関内

マイクロプラスチック
「私たちがいま生きている地球は、もはやプラスチックスープどころではない。プラスチックスモッグだ」 これは昨年、日本で25年以上海洋ゴミとその環境保全の活動に深く関わってきた一般社団法人JEAN が主催、パタゴニアの環境インターンシップ・プログラムを通じて、私がその通訳兼運営スタッフとして参加した、第14回海ごみサミット三重会議で、アメリカの海洋環境研究所5Gyres 代表マーカス・エリクセンが行ったプレゼンテーションでの一幕。彼の言葉を聞いた瞬間、とっさに自分の呼吸を意識してしまったのを覚えている。地球の7割以上を占め、何百年という歳月をかけて循環し、酸素を作り、たくさんの命を宿す海は、まさに地球の心臓のような存在だ。

【 沖縄北部の嘉陽の浜で拾ったマイクロプラスチック。全写真:赤井絵理  】

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.jp をご覧ください。

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