「実生活」の科学

by ディラン・トミネ

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僕の子供は2人とも学校の科学の授業が大好きで、スカイラは大きくなったら海洋生物学者になりたいとひんぱんに言う。だから〈ワイルド・フィッシュ・コンサーバンシー〉の野外生物学者たちが、ピュージェット・サウンド周辺のサーモン稚魚の生息地の評価過程の一部として引き網のサンプリングに誘ってくれたとき、僕らはそれに飛びついた。

彼らは子供たちにとてもフレンドリーで辛抱強く、個々の魚を捕獲し、傷つけないように測定して記録し、捕獲のあとはリリースのために網からバケツに移動させるという各工程を、よろこんで説明してくれた。それは野外で実際に科学がどう適用されているのか、そして一貫した方法を採用することの重要さについての素晴らしいレッスンだ。

写真上:スカイラとウェストンにサンプリングの工程を説明する〈ワイルド・フィッシュ・コンサーバンシー〉のフィールド・テクニシャンのフランク・ストーラー。ワシントン州ピュージット・サウンド。写真:Dylan Tomine 

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2015年~16年パタゴニア・シーズン「パタゴニア・ドール」賞

by ロランド「ロロ」ガリボッティ

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先シーズン、パタゴニアでは多くの歴史的登攀がなされたが、僕の「パタゴニア・ドール」賞は私心のない、そして永続する、ある非登攀に贈りたい。

その勢いは2014年後半、僕にe-mailをくれたクライマーのステファン・グレゴリーとともにはじまった。「僕は来シーズン、チャルテンに戻るつもりですが、お返しのために自分の時間をいくらか割きたいと思います。排泄物管理についての計画は何かありますか? 私は既存のプロジェクトを支援するために助成金申請の書類を作ることができます」

写真上:セロ・フィッツロイから下降すると、写真中央右側にラグナ・カプリが見渡せる。チームはウィルダネス・ラトリン・トイレの設営に、ハイカーに人気でエル・チャルテンに比較的近いラグナ・カプリを選んだ。アルゼンチン領パタゴニア。写真:Dörte Pietron

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パタゴニアは有給家族休暇を支持します。

 

パタゴニアは社員が自分のため、あるいは直属の家族をケアするための有給休暇を支持します。それは社員とその家族のために正しいことであり、私たちのビジネスのためにも良いことだからです。しかし、こういった支援はアメリカではあまりにも稀で、有給の家族休暇/医療休暇にアクセスできる労働者はわずか13%です。アメリカは深刻な家族または医療ニーズが起きた場合の有給休暇のない唯一の工業国です。

上:パタゴニアは有給家族休暇を支持します。皆さんも支持してください。ビデオ:Patagoia

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目撃者

by ダイアン・フレンチ

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結婚式の15分前、ウェディングドレスを着た私は妹の前に立って聞く。「見える?」 妹は頭を左右に傾けて、私をじっくりと観察する。「大丈夫、見えない。でもこれ、念のために持っていくといいわ」

2時間後、結婚記念のすべての写真がそれを証明しているように、雹まじりの嵐に見舞われて唇が紫になるころには、妹がくれたこの茶色いウールのショールをしっかりと羽織ることになるのだが、とりあえずいまは腕に掛けて擦り傷を隠している。今朝、結婚式の前に参加者たちと一緒にマウンテンバイクでライディングに出かけたとき、ハンドルを密接する木に引っかけて、石だらけの地面に転倒してできた傷だ。

バックボーン・トレイルの後戻りできない登り坂で懸命に踏み込むダイアン・フレンチ。コロラド州サライダ。写真:Sacha Halenda

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ダグ・トンプキンスが亡くなったあとの人生とは?

By ステファニー・ピアソン

クリスティンとダグ・トンプキンス夫妻は、ほとんどのカップルにとっては稀な、冒険とリスクの人生を送り、チリとアルゼンチンの何百万エーカーもの土地の保護を援助した。夫の死後、クリスティンはいま、ダグなしで、6つの新しい国立公園を作るという手強いチャレンジに直面する。

 

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チリとアルゼンチンに保護地域を設定する仕事を継続するクリスティン・トンプキンス。写真:Conservacion Patagonica

 

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〈レインフォレスト・リリーフ〉:パタゴニアのソーホー店社員がアマゾンの熱帯雨林を救うためにコニー・アイランドを登った理由

by ヤシャ・ウォーリン

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1988年はヤンキースが24度目のワールドシリーズで全勝し、副大統領アル・ゴアが京都議定書に象徴的に調印し、スタンフォード大学の博士過程の学生2人がグーグルという小さな会社を設立した年。それはまたパタゴニアのソーホー店の前社員アーロン・ペッツとティール・アケレットが他の3人のアクティビストとともに、コニー・アイランドの75メートルのパラシュート・ジャンプタワーを登った年でもある。その目的は「ニューヨーク市の公園部署へ:ボードウォークとベンチのために熱帯雨林を殺すのを止めろ」と書いたバナーを掲げるためだった。それはブラジルの熱帯雨林を代弁するとても効果的な草の根キャンペーンとなった。

 

電子書籍s編集者記:今日は20年におよぶパタゴニアとビッグアップルの関係を記念する本『Living & Breathing: 20 Years of Patagonia in New York City(暮らし、息づく:ニューヨーク市のパタゴニアの20年)』からの抜粋をお届けします。パタゴニアのニューヨークの4店舗で印刷本を入手するか、またはデジタル版をダウンロードしてください。

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ダグを愛した人たちへ

by リック・リッジウェイ

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僕らの友人であり師でもあったダグ・トンプキンスがカヤック事故で命を失くしてから、僕らは世界中の何千もの人びとからお悔やみを受け取った。ダグ本人を知らずとも彼の仕事を知っていた人びとが喪失感を抱いているのは明白だ。

数日前、僕らはチリの町プエルト・ヴァラスにある〈トンプキンス・コンサベーション〉の本部で、チリ全土とアルゼンチンから訪れた人びととともにダグを偲んだ。彼の妻クリスは葬儀の冒頭で、ダグへのかぎりない愛について、彼らの野生への愛と野生の地と野生動物保護への深い献身について、そして2百万エーカーの土地を救い、チリとアルゼンチンの人びとだけでなく僕ら全員に寄付したことについてスペイン語で話した。彼女は尊厳と強さをもち、心の奥深くから溢れ出す威力で語った。ひと文、ひとパラグラフそれぞれに、彼女の内に存在するすべてを込めて。疲れ果てた彼女は一旦休止し、深呼吸したあと、語りつづけた。呼吸とともに、僕らがこれまでに見たことのない、さらに深淵なる力を取り戻しているかのように。

写真上:2008年、セロ・クリスティンの山頂のダグ・トンプキンス、リック・リッジウェイとイヴォン・シュイナード。写真提供:Conservacion Patagonica Archives

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ダグラス・トンプキンス(1943〜2015)

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私たちはダグ・トンプキンスの訃報を知り、深い悲しみに包まれています。ダグは私たちの会社にとって親愛なる師であり、私たちパタゴニア社員の多くにとって良き友でした。遺族の方々と彼を愛したすべての方々に心よりお悔やみを申し上げます。

彼が遺したものについてはこのパワフルな記事「Douglas Tompkins: A Force for Nature(ダグラス・トンプキンス:自然の味方)」(英語)をお読みください。以下に日本語訳を掲載します。私たちも追って彼の思い出について語っていきます。

写真上:2008年、セロ・クリスティンの山頂のダグ・トンプキンス、リック・リッジウェイとイヴォン・シュイナード。写真提供:Conservacion Patagonica Archives

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小さな種を未来へつなぐ

by 佐藤 博美(パタゴニア 仙台)

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生命の多様性をもつ「固定種・在来種」が姿を消そうとしています。地球の未来に健全な生命を残すため、風土に合った郷土の種をふたたび生み出し、多くの方と共有して、未来の子供たちにつなげるために活動する――このミッション・ステートメントを胸に持続可能な農業を営む岩手県雫石町在住Cosmic Seed代表の田村和大さん。農業をはじめてから今年で丸5年、Cosmic Seedを立ち上げてからは4年になります。

田村さんが農業をはじめるきっかけとなったのは、毎日忙しく働き、過労で体だけではなく心も壊してしまった東京でのサラリーマン時代。そんな苦しいとき、いちばんの理解者であり、当時オーガニックの食材を扱う会社に勤めていた妻の佳世さんの支えにより体調が回復するにつれて味覚が戻ったとき、おいしいものを食べられる喜びから食の大切さを身に染みて実感したこと。それが大きな転機となりました。田村さんの実家は盛岡で農業を営んでいますが、野菜を作るために自分なりに栽培方法などを勉強し、2011年3月1日に実家のある岩手に戻りました。そしていざ農業をはじめようとした矢先の2011年3月11日、東日本大震災が起こりました。このときすべての物流がストップ、注文していた農業資材や種も入荷してこない状況に。種の自家採種、そして自然栽培という農法が最良だと考えた理由はその経験にありました。さらには作るのも食べるのも、その土地で長く栽培されてきた固定種・在来種の方が理にかなう、そういった思いもあり、地元の野菜の種を扱う種屋から種を自家採種してもよいという了解を得て購入し、固定種・在来種の栽培を開始しました。

【 写真上:紅いずみ大根の種採り作業。房の中にゴマより少し小さい種が一列に並びます。よく乾燥させてから、カラカラの状態で、足踏みや手でこの小さな種を採りだします。写真:佐藤 博美 】

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パタゴニアの地球税:2015年度 パタゴニアの環境/ソーシャル・イニシアチブ

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従来の慈善活動の様式は、企業や財団などの大規模な資金提供者がおもに大掛かりなプロの環境グループを支援するのが通常です。(500万ドルを超える予算をもつ)全国的な大規模環境保護団体は重要な仕事をしていますが、それらは環境グループ全体のわずか2%にすぎないのにもかかわらず、全環境助成金および献金の50%以上を受け取っています。

一方、根底から継続した変化をもたらす草の根レベルでの環境運動への資金提供は、いままで以上に重要になっています。しかしこれらの団体は甚だしい資金不足にあえぎつづけています。

資金提供の枠組みはアンバランスです。パタゴニアはこれを変えることを目指しています。

写真上:2015年度パタゴニアの環境/ソーシャル・イニシアチブ。お近くのパタゴニア直営店にて、または デジタル版をお読みください。表紙写真:Donnie Hedden

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.com/japan をご覧ください。

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