チリの環境保護が大勝利!

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「チリの閣僚委員会――同国で最高行政権をもつ同委員会は、5基のダム建設による水力発電プロジェクト、ハイドロ・アイセンへの環境認可を取り消した。これによりパタゴニア地方におけるバケル川とパスクワ川を脅かす構想に事実上、終止符が打たれたことになる」― エミリー・ジョヴェ(International Rivers)

私たちは2007年からこの問題に関わってきましたが、今回のことにこれ以上になく興奮しています。今日の発表のさらなる詳細については、〈International River〉のブログをご覧ください。この勝利のために力を尽くしてきたすべての皆様、とりわけチリの皆様、にお祝いを申し上げます。バケル川とパスクワ川は自由に流れつづけるのです。

【 2011年5月19日、カリフォルニア州ベンチュラのパタゴニア本社。チリをはじめとするスペイン語圏の国々ではこのシチュー鍋抗議運動のことを「カセロロサ」と呼ぶ。ビデオを見る 写真:Tim Davis 】

先週クリーネストラインでお伝えしたハイドロ・アイセンの最新状況やこれまでの投稿も合わせてお読みください。

ハイドロ・アイセンの日暮れ、パタゴニアの夜明け

by エミリー・ジョヴェ、インターナショナル・リバーズ

Environmental Update [May 2014] from Rios Libres on Vimeo.

 パタゴニア地方の野生のバケル川とパスクワ川に5基の巨大ダムを建設する提案であるハイドロ・アイセンほど、チリ人を行動に駆り立てたエネルギー・プロジェクトはありません。すでにこれはチリ国内で数々の討論と変化を巻き起こしていますが、あとひと月以内に下される最終決定はダムそれ自体を超えた、さらに膨大な影響を及ぼしつづけることになります。

ハイドロ・アイセンがすでに変化という影響を与えているなか、本プロジェクト認可の合法性についての最終判決は、チリにとって大きな違いをもたらす方向付けとなります。それはパタゴニアにさらなる巨大ダムと採鉱を許す方向、あるいは重大な環境改革につながる方向です。

編集者記:『180° South』の読者はこの問題についてすでにご存知でしょう。ダムについて下記のアップデートをお読みになり、下のリンクから行動を起こしていただけるようお願いします。

ビデオ:2014年5月、リオ・リブレによる環境アップデート(英語)

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リオ・リブレ:環境特報:エピソード4—反対運動

by ケイト・ロス、〈International Rivers〉

 

パタゴニアはいまも、人間の想像を絶するさまざまな自然の美が存在する惑星上の数少ない場所のひとつです。雪に覆われた山々と氷河の劇的な背景が、なだらかに起伏する緑の丘と切り立つ岩壁に並ぶ様子を表現する、新しい形容詞を考えつくのは容易ではりません。そしてこれらすべてを交差して流れるのがパタゴニアの最も大きく、パワフルな青と緑の魅惑的な川、バケルとパスクワです。バケルの川岸に佇むと、その轟音は他の音をかき消し、川の脈拍はすべてを忘れさせて、どこか別の場所へと導きます。それはいままで私が経験したことのなかったような場所です。

パタゴニアを――ことにこの地域の壮大な川を――守るためのキャンペーンは、この国最大の環境闘争となっています。何千人ものチリ人が街頭に出てハイドロ・アイセンに対する反対意見を示しました。この街頭デモは、いちばん最近ではQの映像に見られるように2012年4月に最高裁がハイドロ・アイセンに有利な判決を下したことに対して、それ以前はこのプロジェクトの環境影響評価(EIA)の認可の前後に繰りひろげられました。

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リオ・リブレ:環境特報-エピソード3「代替エネルギー」

by アマンダ・マックスウェル、NRDC中南米提唱者

  「チリ北部は世界最大の太陽光発電の可能性を秘めた場所だ。世界最大だぞ!なぜ南部にダムを建てたがるんだ?気違い沙汰だ。まったくの気違い沙汰だよ」

2011年5月にアルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港からサンチアゴのホテルに向かうタクシーの中で運転手が言ったこの言葉は、それから私の頭をずっとはなれませんでした。ほんの数日前にチリ当局が10億ドルの巨大なハイドロ・アイセン・プロジェクトを認可したばかりでした。それはパタゴニアで最も野生の状態の2本の川に5基のダムを提案するものでした。……環境影響評価はひどく、またチリの大多数が反対しているにもかかわらず。この認可の直後、国中で抗議デモがはじまりました。過去20年間で最大のものです。

私がチリに来ていたのは抗議に参加するためではありません。目的は〈NRDC(自然資源防衛協議会)〉が出した、チリにおける共通基準エネルギー原価*の新しい研究結果を発表するためでした。〈NRDC〉は何度も私がチリで聞いた議論——再生可能エネルギーはこの規模で開発するには高すぎる——をテストするため、この分析を委託したのです。研究結果はこの議論にケリをつけました。チリのバイオマス、バイオガス、地熱、小水力、風力のオプションは、2011年時点ですでに、石炭、ディーゼル、大規模水力といった従来のエネルギー生産方法とコスト競争力があることを示したのです。またほんの数年のうちに、太陽光発電もコスト競争力をもつことも証明しました。

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リオ・リブレ:環境特報 - エピソード2「ダムの歴史」

by クレイグ・チャイルズ/ビデオ:〈リオ・リブレ〉
 
 

 その朝、氷河の水が流れ込むバケル川支流の上流では、かなりの雨がアイセン地方を濡らした。ひと部屋しかない家の屋根からは雨が漏れる。フィリペ・エンリケスという名の青年がパチパチと音を立てる台所の傍で、チリの水利権の私有化、川の売却が命の流れを妨害することについて語ってくれた。「僕の父は家畜用にバケル川から水を汲むことができません。ハイドロ・アイセンに売られてしまったからです。それはエンデサとコルブンの所有物です。もちろん灌漑はできるけれど、それは違法です」

イタリアの巨大電力会社エネルの子会社である多国籍企業のエンデサは、チリの電力会社コルブンと共同でダムのない地域、バケル川やその他の川にダムを建設しようと計画している。

チェーンソーで切り出されたテーブルの上には半分溶けた蝋燭と空になったワインボトルがある。昨晩開けたワインで、僕らはそれを朝食代わりに飲み干したばかりだ。

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リオ・リブレ:環境特報 - エピソード1「パタゴニアの人々」

by ホアン・パブロ・オレゴ/ビデオ:〈リオ・リブレ〉

 

「ダムのないパタゴニア」のキャンペーンはすごいと人々は口にします。それは無理もないことです。

これはパタゴニアの最も壮大なふたつの川、バケル川とパスクア川を救うためだけのキャンペーンではありません。この惑星の伝説的で生態系の至宝の魔法のような美しさや、生物多様性と複雑な生態系の混合を保護するためだけでも、ユニークな自然と文化の遺産を守るためだけのキャンペーンでもないのです。

もちろん、それらすべてではあるのですが、私たちのキャンペーンはたくさんの代替案が存在するなか、自分たちの国が不必要かつ破壊的な水力発電ダムをパタゴニアに建設するという恐ろしく、許しがたい間違いを犯すことを防ぐことでもあります。私たちの願いは、この運動が私たちの国のエネルギー開発を導くパラダイムを根本的に変えるために重要かつ集団的に貢献することです。

編集者記:私たちは〈リオ・リブレ〉をパートナーに、彼らの映画『Streams of Consequence』に基づいたビデオシリーズを開始します。チリのパタゴニア地方に提案されている5基の巨大ダムに反対する戦いの4つの側面に焦点を当てるのが狙いです。それぞれのビデオはその分野の専門家によって書かれた記事とともにご紹介します。

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国民の抗議がパタゴニアのダム建設を中断させる

文:クリス・カッサー、写真:ジェームス・Q・マーティン

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「パタゴニアは売り物じゃない! パタゴニアの川を救おう!」

「アイセンを保護しよう! パタゴニアをダムから守ろう!」

パタゴニアの2つの手つかずの川、バケルとパスクア川に計画された2基のダムに抗議し、2012年4月、チリのサンチアゴの路上でふたたび何万人もの人びとの声がこだましました。その数日前、チリの最高裁はパタゴニアのハイドロ・アイセン・ダム計画を3対2で通過させ、反対側の上告が退けられたばかりでした。

この判決は大きな敗北でした。けれども結果的にはダム建設のゴーサインとはなりませんでした。最高裁の判決からほぼ1年後、川はいまも自由に流れています。イタリアとチリのエネルギー会社のパートナーシップによるコルブン社の大きなビジネスのハイドロ・アイセンにとって、このプロジェクトの主要部分——(パタゴニアからサンチアゴまでの約1900キロにまたがる)世界最長の配電線計画——は未だ頭痛の種です。

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『パタゴニア・シン・レプレサス(ダムのないパタゴニア)環境ドキュメンタリー写真家、ブリジット・ビソーによる新ビデオ

パタゴニア・シン・レプレサス/ダムのないパタゴニア

 [ビデオ:パタゴニア・シン・レプレサス(ダムのないパタゴニア)by ブリジット・ビソー]

チリ領パタゴニアの心臓部に建設が提案されている5基のダムについてのニュースは、1,920キロにわたる送電線の環境への影響に対する報告とチリの最高裁判所の判決を待ついま、なりを潜めています。そんな状況のなかひとつ注目すべき点は、サンチアゴ・タイムス紙が数日前に報道した次の内容です。「アルゼンチンの企画大臣は送電線がアルゼンチン領を通過することに対して、受け入れの姿勢を示している」 これはチリの国内外にいるダム反対者の私たちにとってはまたひとつの敗北です。

それでも認可プロセスが進行するいまも、ダムに反対する人びとは豊富な風力や太陽光、地熱などの環境への影響のより少ない再生可能な資源を活用することによって、チリのエネルギー需要を満たし、パスクワ川とバケル川が永久に自由に流れることが可能であることを訴えつづけています。

環境ドキュメンタリー写真家のブリジット・ビソーはこのビデオを制作し、パタゴニアのビデオギャラリーのために提供してくれました。この画像は昨年iLCP(自然保護写真家の国際リーグ)のPatagonia RAVE(Rapid Assessment Visual Expedition(早急な査定のための視覚的遠征))プロジェクトでパタゴニアを訪れたときに収めたものです。この静止画像はダムがもたらす驚異についての認識を高めるため、3月に開催された移動展示会にて初公表されました。〈1%フォー・ザ・プラネット〉のメンバーでもあるブリジットは、写真家としての才能を生かして、地球上で自然資源が枯渇する様子に焦点を当てつづけています。

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チリのピニェラ大統領はまだこのプロジェクトを中止することができます。チリ大使館に手紙を書いて、パタゴニアの野生の川をダムで堰き止めることに反対を表明しましょう。

5基の巨大ダム建設はなぜチリ領パタゴニアの中核を脅かすのか:地元チリのサンチアゴからの声

チリのダム建設反対運動については、パタゴニア地方を訪れた多くの人たちからの報告は聞いたものの、そこに住む人びとからの声はこれまで届いていませんでした。ですがそれも今日までです。以下はチリのサンチアゴを拠点とするNGO、<Ecosistemas>の代表でPatagonia Sin Repressasダムはいらない)キャンペーンの国際的な声でもあるホアン・パブロ・オレゴからの投稿です。

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[ホアン・パブロ・オレゴ、パタゴニアのエル・ゴルフ店にて。写真:Rodrigo Farias]

チリ領パタゴニアの中核部と見なされるアイセン地方に5基の巨大ダムを建設する計画は、それによって引き起こされる悪影響について、これまでに見られなかった反響を国内に巻き起こした。問題の複雑さはこの議論がなされる多くの側面で見られ、またパタゴニアからアルゼンチンのサンチアゴ、ボリビア、アメリカ、カナダ、イタリアとスペインまで、多くの人々がエネル(イタリア)、エンデサ(スペイン/チリ)そしてコルブン(チリ)の所有するこのプロジェクトに反対していることにも明らかだ。

このプロジェクトについては3つのおもな問題がある。それは地元への影響、国内のエネルギー政策、そして過去数十年間にチリに侵入した「エナジヴォラス」開発モデル(非常に非効率的なエネルギー消費モデルであり、自然資源の略奪者)だ。

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いまこそ足場を固めるとき・・・パタゴニアのダム建設に反対して

今回はパタゴニアの最新カタログ、『Early Fall 2011』の冒頭ページに掲載の環境エッセイ「川をダムから救う」の著者、クレイグ・チャイルズにこのエッセイの背景について尋ねてみました。カタログはお持ちでしょうか。まだの方はぜひご請求ください。

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[未だ野生の川、リオ・バケルの水。全写真:©James Q Martin]

インタビューや写真を通じて、私たちはチリでしっかりと勉強をしてきた。コジャイケの司教の家に訪問したとき、彼は煙草の煙を天上に向かって吐きながら、チリの水は売り物じゃないと言った。ある若い男性は、一部屋しかないボロ小屋の温かい台所で、自分がこの土地の住人である以上、活動家にならざるを得ないと語った。

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.jp をご覧ください。

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