ベアーズ・イヤーズが国定公園として保護されるべき5つの理由

Top

地球にはユタ州南東部のベアーズ・イヤーズ地域のような場所は他にありません。インディアン・クリークの世界級のクラック・クライミング、アバホ山脈のシングルトラックのバイクライディング、グランドガルチのバックパッキングからサンフアン・リバーの川下りまで、ここには冒険が豊富に存在します。しかしその価値はクライミングやバイクライディングだけではありません。10万以上の考古遺跡を有するこの場所はまた、数多くの南西部の先住民族が先祖の故郷として知る文化的な景観でもあります。

【 この地を国定公園に指定しないのは無責任だ。写真:Josh Ewing 】

続きを読む "ベアーズ・イヤーズが国定公園として保護されるべき5つの理由" »

チャルテン2015~2016年

1_CA_route_solo_2

by コリン・ヘイリー

昨年のパタゴニアの登攀シーズンでは、おもにマーク=アンドレ・ルクレアとアレックス・オノルドと登り、僕にとって最高のシーズンだった。トラヴェシア・デル・オソ・ブダの初登、エル・アルカ・デ・ロス・ヴィエントスの再登かつダイレクトのバリエーション、トーレ・トラバースのほぼワンデイを含む数々の登攀をした。僕の人生のなかで最も成功したクライミング遠征で、これ以上の登攀シーズンはないだろうとマジで思った。

その1年後、自分でも驚きなのだが、今季こそが自己最高のシーズンだと言える。もちろんそれは概して3つの大きな要因(好天、良好なコンディション、優れたパートナー)の結果ではあるが、今年はこれまでに比べてより精神的な強さを感じたとも言える。理由はともあれ、今シーズンは何かピンとくるものがあり、これまでよりずっと自信を感じたと思う。

編集者記:ロロ・ガリボッティからスタートした2015~2016年の「Vida Patagonia」。締めくくりは、コリン・ヘイリーのシーズン終わりの詳細レポートからの抜粋です。

[ 2度目の単独登攀となるチャルテン山頂にて。1度目の登攀に比べるとかなりリラックスできた。写真:コリン・ヘイリー ]

続きを読む "チャルテン2015~2016年" »

2015年~16年パタゴニア・シーズン「パタゴニア・ドール」賞

by ロランド「ロロ」ガリボッティ

1

先シーズン、パタゴニアでは多くの歴史的登攀がなされたが、僕の「パタゴニア・ドール」賞は私心のない、そして永続する、ある非登攀に贈りたい。

その勢いは2014年後半、僕にe-mailをくれたクライマーのステファン・グレゴリーとともにはじまった。「僕は来シーズン、チャルテンに戻るつもりですが、お返しのために自分の時間をいくらか割きたいと思います。排泄物管理についての計画は何かありますか? 私は既存のプロジェクトを支援するために助成金申請の書類を作ることができます」

写真上:セロ・フィッツロイから下降すると、写真中央右側にラグナ・カプリが見渡せる。チームはウィルダネス・ラトリン・トイレの設営に、ハイカーに人気でエル・チャルテンに比較的近いラグナ・カプリを選んだ。アルゼンチン領パタゴニア。写真:Dörte Pietron

続きを読む "2015年~16年パタゴニア・シーズン「パタゴニア・ドール」賞" »

The Vida Patagonia : パタゴニア・ライフ

by ロランド・“ロロ”・ガリボッティ

ロロと、そして興奮気味のパタゴニアのアンバサダーと数人の仲間たちが、パタゴニアの登攀シーズンからの写真とストーリーをシェアしてくれます。こちらの遠征ページでご覧ください。この地域での登攀遠征を計画中でしたら、皆様の写真に#VidaPatagoniaのタグを付けていただくと、本ページに掲載されます。

Photo1

チャルテン山塊の山々はその空を突き抜けるような切り立った岩峰により、世界でも最も印象的なものだ。それらは優れた花崗岩から、ユニークながらも野性的な霧氷の形状まで、クライマーが切望するすべてを有し、東にはパタゴニアの限りない草原、西には広大な氷冠と太平洋のフィヨルドへと落下する巨大な氷河のネットワークという劇的な環境に位置する。

山塊の天候は「吠える40度」と呼ばれる南太平洋を吹き抜ける西向きの卓越風の影響を受け、その困難さと急激な変化で悪名高い。この地域の恐るべき評判は多くのクライマーを寄せつけないが、なかにはそれを刺激的だと感じる者もいる。南半球が夏のあいだ、地球上で最も素晴らしく強烈で楽しいアルパインクライミングを求め、世界中のクライマーがエル・チャルテンに集う。

写真上:パタゴニア2015年シーズン。写真:Mikey Schaefer

続きを読む "The Vida Patagonia : パタゴニア・ライフ" »

解体

by オースティン・シアダック

Photo1

 

汗まみれの体にホールバッグを担ごうともがくと、それはブタのごとく甲高い抗議のうなり声を上げた。俺はそれよりもさらに大きなうめき声で対抗する。1か月のビッグウォール遠征に必要なロープ、カム、ピン、ビーク、ポータレッジ、テント、食料、燃料、その他諸々を詰め込んだ30キロ以上の重みが、背骨に深く食い込む。俺はすでに、同じようなホールバッグを担ぎ、ベースキャンプまでの約25キロメートルを2往復していた。そんな重荷を背負った俺たちは皆、花崗岩の上で膝をよろめかせ、疲労困憊で重い足を引きずっている。

「あれを見ろよ!」と誰かが興奮して叫んだ。パタゴニアを象徴するトーレス・デル・パイネのビッグウォールが岩だらけのモレーンから突き出し、雲ひとつない青空にサメの歯のようなギザギザの輪郭を描いている。どの面も険しい花崗岩と雪で形成され、尖峰がまぶしい太陽に向かって900メートルもそびえている。俺たちは喜びと信じられない思いで喚声を上げた。1年以上頭のなかを占領してきた岩壁の下についに立ち、夢が実現するのを感じる。いよいよ登攀だ。

写真上:この場所にたどり着き、この風景を見るためにかけた1年もの執着と計画がついに実った瞬間。エル・チャルテンへの道にて。アルゼンチン、パタゴニア Matthew Van Biene

続きを読む "解体" »

愛すべきクライミングバカ、今井健司

by 横山勝丘 (パタゴニア・クライミング・アンバサダー)

P3270441
ネパールヒマラヤ、チャムランという山の北壁に魅せられた今井健司は、その壁の基部にいくつかの痕跡を残したまま、姿を消した。ヒマラヤの壁のソロ。それが夢だったという。いつもワイワイと楽しく登っている姿からは、まさかそんな夢を抱いていたなんて、想像さえできなかった。ぼくの知らないケンシがまだまだたくさんいたのだと、思い知らされた。

【 写真:横山勝丘 】

続きを読む "愛すべきクライミングバカ、今井健司" »

アルパイン・クライミング・アンバサダー 谷口けい

Alaska_kei1

私たちは今日またひとつ、悲しいお知らせをしなければなりません。 

パタゴニアのアルパイン・クライミング・アンバサダーである谷口けいさんが北海道大雪山系の黒岳北稜で遭難、12月22日に亡くなられました。

谷口さんがパタゴニアのアンバサダーとなったのは2013年のこと。記憶に残る数々の冒険、未知への可能性のクライミング、自身のやりたいことをとことん追求する姿勢、そしてあの笑顔で、私たちに多くの勇気と力を与えてくれる、かけがえのない存在でした。私たちは今回のことが残念でなりません。

 谷口さんのご家族、ご友人、そして谷口さんを思うすべての方々に心よりお悔やみを申し上げます。

 

今井 健司、パタゴニア・クライミング・アンバサダー

今井健司

「チャムラン北壁。1981年にR・メスナーとD・スコットというレジェンドたちによって登られた(このときは残念ながら山頂までは行けなかった)巨大な北壁は、その後長いあいだトライされることなく静寂を保ってきた。しかしアルパインクライマーの記憶からこの美しい壁が忘れ去られたわけではなく、現在でも一部のクライマーのあいだでは「古くて新しい魅力的な課題」として、パソコンの遠征候補フォルダーの一角に存在している。かく言う僕もそんな数少ないクライマーの一人だった。この壁をもし一人で登れたらどんなに素晴らしいだろうか……。胸の高鳴りを抑えることが出来なくなった僕はこの秋、未登のラインからこの壁に一人でトライする。」

パタゴニア・クライミング・アンバサダーの今井健司さんが、チャムラン峰(7319メートル)を登攀中、事故に遭いました。未踏の北壁への挑戦のための単独での偵察中のことでした。捜索は11月10日に打ち切られました。

今井健司さんのご家族、ご友人、クライマーの皆様、そしてこの悲しいニュースに胸を痛めるすべての方に心からお悔やみを申し上げます。

今井さんがパタゴニアのアンバサダーになったのは今年2015年の5月でした。冒頭は、12月10日に『チャムラン北壁単独登攀:初登頂を目指して』と題して行われる予定だったトークイベントに際し、いただいた原稿です。

【 写真:中島ケンロウ 】

続きを読む "今井 健司、パタゴニア・クライミング・アンバサダー" »

バーティカル・セーリング・グリーンランド2014:パート3「文明社会への帰還と登攀概要」

by ニコ・ファブレス 写真提供:ワイルドな一団

1

2か月ぶりのシャワーはどう表現したらいいのだろう……うーむ。

グリーンランドの文明社会にたったいま戻ったところ。この3週間はいろんな意味でとにかくエキサイティングだった。冒険的なクライミング、ホッキョクグマとの近接遭遇(しかも丸腰)、そして吹雪のなかで巨大なうねりに揉まれながらのグリーンランドまでの超怖い横断。永遠につづくかのように見えるこの種の旅は、熱いシャワーを浴びてはじめて冒険の終わりを実感する。その分シャワーの気持ちいいこと。

(編集者記:シェプトン船長とワイルドな一団の旅のパート1パート2もお読みください。)

3週間前、僕らはサム・フォード・フィヨルドを出てギブス・フィヨルドの探索へと向かった。サム・フォード・フィヨルドの強烈な天候はついにやわらぎ、青空が顔を出した。デッキで気持ちよく日光浴をしながら山々やビッグウォール、フィヨルドに浮く氷河や氷山の神秘的な景色を満喫した。しかし9月初旬だったので日に日に気温が下がり、日焼け止めを塗る部分はどんどん小さくなっていった。

写真上:ギブス・フィヨルドのプランク・ウォールで雪に埋もれていない「Walking the Plank」のオフィズスを楽しむニコ。

続きを読む "バーティカル・セーリング・グリーンランド2014:パート3「文明社会への帰還と登攀概要」 " »

バーティカル・セーリング・グリーンランド2014:パート2「悪天候、船上コンサート、夜間の登攀」

by ニコ・ファブレス 写真提供:ワイルドな一団

1

バフィン島に着いてから3週間が過ぎた。(編集者注:パート1はこちらをご覧ください。)最初に出会った地元住民は海岸から何キロメートルもはなれた叢氷の上を漂流している8頭のホッキョクグマだった。深い霧のなかで砕けた叢氷の合間を縫うように走っているときのことだったので、かなり驚いた。

クライド・リバーに立ち寄ってカナダへの入国手続きを終えたあと、サム・フォード・フィヨルドのビッグウォールに向かって出帆した。そしてすぐに巨大な岩壁の多さと、ここがほぼ手つかずの状態であることに驚愕した。ものすごくワイルドで、美しく、力強い。そしてそれとは対照的に僕たちは小さく、弱々しく感じる。

続きを読む "バーティカル・セーリング・グリーンランド2014:パート2「悪天候、船上コンサート、夜間の登攀」 " »

クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.com/japan をご覧ください。

クリーネストラインとは

RSSフィード

Twitter

© 2013 Patagonia, Inc.