変わらないジャンボ

by アレックス・ヨーダー

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迷った感覚。救援からはるか遠くの場所にいる感覚。店からもモーターエンジンからも人間からもはなれたところに存在する感覚。僕は理解をはるかに超えた巨大な世界にいる。目に見えるものだけが存在するすべてで、まだ見ることのできない何かを発見するために生きている。1日は明と暗の2種類の時間しかなく、食事は肉体の燃料であり、舌のダンスのためのものではない。寒さは身を裂き、太陽は叱る。それは近代技術が必須でないものや便利なものを紹介しはじめる前がどんな暮らしだったかをうかがわせる。

その一方で、いまは2015年。僕は自分の居場所を知らせる機器を持つ。不慮の事故が起きれば僕の声を宇宙の衛星に反射させて救助を求めることのできる携帯電話を持っている。それでも僕の心にはすべての快適さと非常用装置を抹消させるだけのロマンスが存在する。心のなかでは、僕は自由で野生で迷うただの動物だ。

写真(上):ジャンボ峠付近のアレックス・ヨーダー。カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州 写真:Steve Ogle

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解決策シリーズ・パート7:投票しよう!

by アニー・レオナード、『The Story of Stuff』プロジェクト

2014年11月4日(米国時間)はアメリカ国民による中間選挙の投票日です。パタゴニアはクリーンかつ再生可能なエネルギー、きれいな水/空気の復元、危険な高炭素の化石燃料からの離脱を推進する候補者や、未来と地球のために行動するリーダーを支援します。

投票は誰もが行使できる権利で、票は私たちの声を轟かせる媒体です。

今回の解決策シリーズでは、『The Story of Stuff』プロジェクトの創始者アニー・レオナードが投票することの重要さ、特に投票率が低い中間選挙の重要さについて執筆してくれました。

Todd_Gilloon

「良い市民は自分以外の人と問題について興味を持つ… 彼らは自分を教育し、ボランティア活動をする。人の意見に耳を貸す。そして長期的な視野を持ち、投票する」
–マサチューセッツ州知事デヴァル・パトリック

1990年、私は初めて民主的に大統領を選出した直後のハイチを訪れました。ポルトープランスの通りではハイチ人は投票所に入った印であるインクのついた親指を誇らしげに見せてくれました。彼らは投票できることを喜び、2週間が経ってもインクを洗い落としていませんでした。

大統領選挙に投票する有権者の率が60%のアメリカとは対照的です。連邦議会を選出する11月の中間選挙の投票率はわずか40%です。オーストラリア、ベルギー、チリなど10人に9人が投票する国と比較すると、ひどい数字です。

[ アートワーク(上):Todd Gilloon作「Besties」は投票を促すためのクラウドソーシング・プロジェクトの一部。収益はアーティストと〈HeadCount〉へ ]

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解決策シリーズ・パート6:失望感に屈っしてしまうことに抗う

by アニー・レオナード、『The Story of Stuff』プロジェクト

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アメリカは2014年度の中間選挙がすぐそこまで来ています。パタゴニアはクリーンかつ再生可能なエネルギー、きれいな水/空気の復元、危険な高炭素の化石燃料からの離脱を推進する候補者や、未来と地球のために行動するリーダーを支援します

投票は誰もが行使できる権利で、票は私たちの声を轟かせる媒体です。

今回の解決策シリーズでは、『The Story of Stuff』プロジェクトの創始者アニー・レオナードが、投票と市民権が彼女にとって何を意味するかについて執筆してくれました。近日投稿予定の私たちに起こせる行動についての後続記事もお楽しみに。

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愛国心とは、いついかなるときでも自国を支持し、自国の政府に対しては、支持に値するときだけ支持することである。 —マーク・トウェイン

最近、私のパスポートと免許書の食い違いを直すため、運転免許センターに行かなければなりませんでした。早朝に到着し、ビルを囲む長い列に並ぶと、雨が降りはじめました。濡れて苛立った私はあきらめて帰りました。次回の訪問時にはセンターのウェブサイトから予約を入れましたが、それでもソビエト時代にモスクワの食料品店にできた列のように長蛇でした。最終的に誰かがホリデーの前日に出直すことを勧めてくれました。そして私はクリスマスイブの朝をお役所の間違いを正すために費やすことになりました。

アートワーク(上):Amy Diebolt作「Flower Power」。収益はアーティストと〈ヘッドカウント〉へ。

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解決策シリーズ・パート5:実行に移す

by アニー・レオナード

Annie-320wi前回のエッセイでは環境保護への変化を起こすための最新のビジョン、つまり責任ある持続可能な経済への移行においては、多くのビジネスが潜在的な味方であることについて触れました。もちろんすべてのビジネスがではありませんが、多くのビジネスがクリーン・エネルギー、安全な製品、公平な労働賃金を欲しています。今回はこのような解決策をどう拡大して行くのか、ビジネスの内側から取り組むのか、また製品購入やサービスの利用を介して支持するのかについてお話します。

今日、企業をより持続可能にするために働いているさまざまな人と話すとき、彼らがしばしば焦点を当てるのは、一般市民に購買癖を変えてもらうことです。人びとが有害な無用物を買うことを拒否すれば、会社はそれを作らなくなるというのが理由です。この理論は消費者が製造業をコントロールし、異なった購買をするだけでビジネスを変えることが出来るというものです。会社が作るのは、人びとが欲しがるものだけなのですから。

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解決策シリーズ・パート4:ビジネスにおける解決策

Annie-320wiby アニー・レオナード

「死んだ地球でビジネスはできない」
—デービッド・ブラウワー

以前アクティビストの同僚は、誰もが納得できる環境の解決策について企業が話すたびに、こう皮肉っていました。「彼らが言う「解決策」とは、それが理由で死ぬ人のうち、政治的に受け入れ可能な数だ」と。

それはまさに1980年代の発言。たしかに変わらないビジネスもあります。彼らはいまだに地球を汚し、気候変動に猛威を振るい、有害な化学薬品で私たちの健康を脅かしています。しかし、汚染が選択するのは前進のための不可避の代償、あるいは良い職と健康な環境のいずれかであるというお決まりの前提は、徐々に時代遅れとなりつつあります。

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解決策シリーズ・パート3:行動する

by アニー・レオナード、『The Story of Stuff』プロジェクト

Annie-320wi数か月前、私たちはパタゴニアのコミュニティと解決策についての対話をはじめ、それが最も必要とされる3つのレベルを定めました——コミュニティ、ビジネス、政府です。前回は家庭にいちばん近い場所、つまりコミュニティにおける解決策について協議しました。今回ご紹介するのは腕まくりをして行動するための連絡先です。



私たちの現行のシステムは非常に混乱していますが、そのなかにも唯一の利点があります。それは変化をもたらすために行動する方法がいくつもあるということです。実際、その選択肢は多すぎて、どこから着手すべきか分からないかもしれません。私のお勧めは、皆さんそれぞれの情熱にしたがうことです。庭いじりが好きな人はグループを作って、空き地の返還をうながしてコミュニティ・ガーデンを作るのはどうでしょう。教育に情熱を抱く人は地元の学校をグリーンにするボランティアをして、スチームクリーニングなどのアクティビティに子供たちを巻き込むのもいいでしょう。自転車が好きな人はサイクリング仲間を集めて自転車レーンを作るなど、スキルや情熱を地元コミュニティと分かち合っていれば、その分野は何でもいいと思います。



コミュニティを基盤とする解決策の美点は、すぐにはじめられるということです。友人を誘って着手しましょう。コミュニティにおける変革をはじめるのに全国、または国際的ネットワークの一部となる必要はないのです。その一方、ネットワークはインスピレーションや助言や失敗から学んだ教訓といったすばらしい情報源となり得ます。以下に私がお気に入りのコミュニティを基盤とする解決策に取り組むネットワークのいくつかをご紹介します。

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解決策シリーズ・パート2:私たちのコミュニティにおける解決策

by アニー・レオナード『The Story of Stuff』プロジェクト

Annie-320wi1968年、走り高跳びの選手ディック・フォスベリーが、片足ずつ飛ぶ一般的なベリーロールではなく、身体全体を振り上げて、後ろ向きで頭からバーを越える背面跳びでオリンピック記録を更新しました。当初、陸上競技連盟はフォスベリー・フロップと呼ばれるこの不格好な動きを禁止しようとしましたが、その成果はすばらしく、すぐにほとんどの走り高跳びの選手が使いはじめて、今日に至っています。このフロップは従来どおりのやり方を微調整する目的で作られた「全面的」解決策ではなく、競技のやり方自体を変えた「抜本的」解決策でした。

今日の環境、経済、そして社会的危機の重大さに対処するのに必要な規模の変化を起こすには、私たちの政府、ビジネス、コミュニティという3つのレベルでゲームのルールを変えていく必要があります。なかでもコミュニティは最適なスタート地点です。私たちの住む場所に近く、またたいていは世界や国や州といったレベルで変化を起こすよりも容易で、心理的/社会的報酬もより身近に感じられます。

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解決策シリーズ・パート1:川の中の赤ん坊

by アニー・レオナード、『The Story of Stuff』プロジェクト

Annie-320wi昔々川沿いの村で、ある女性がショッキングな出来事を目にしました。赤ん坊が川で溺れ、大声で泣きじゃくりながら下流に流されていました。彼女はすぐに助けに走り、村の境で川が滝になる寸前に赤ん坊を救い出しました。次の日、2児の赤ん坊が川で溺れていました。その翌日は3児、そして次は4児。女性は隣人の助けを借りて、全員を救いました。赤ん坊が流されつづけると村人たちは結束し、24時間の救援体制を整えました。それでも赤ん坊は流されてきました。そこで地元民は精密なアラーム装置と安全網を川に整備しました。けれども依然として赤ん坊の救援作業に明け暮れていました。

ついに村人たちは賢者に相談に行きました。賢者の解決策はこうでした。「上流に行き、誰が赤ん坊を川に捨てているのか見てみよう。そこで捨てられるのが防げれば、下流で救助する必要はないのだから」

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愛について

by アニー・レオナード

Annie-320wi私たちが急進的環境保護運動家というレッテルを貼られるずっと前、環境保護主義者とか、環境保護活動家とか、自然保護論者などという呼び名よりも以前は、地球へ情熱を抱く人たちは通常は自然愛好家と呼ばれていました。この名前をふたたび受け入れるのに良い日が今日の他にあるでしょうか。 コモンスレッズのコミュニティに共通していえることは、ハイキング、スキー、クライミング、サーフィン、フィッシング、そして私たちを美しいけれども壊れやすい惑星と遭遇させるその他のアウトドアスポーツに献身していることでしょう。

けれどもビートルズには失礼ながら、「愛こそはすべて」ではありません。エドワード・アビーが活動家に与えた有名なアドバイスに戻ると、「土地を愛するだけでは十分ではなく、そのために戦うことの方がより重要」なのです。

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ありがたく思うこと

by アニー・レオナード

Annie-320wi人生においてもっとも感謝していることは何かと人に尋ねると、ほとんどいつも、ある3つの答えがトップにあがります。それは車(ハイブリッド車でも)でも、新品の極薄のラップトップでも、700フィルパワーのグースダウン入りスキージャケットでもありません。アンケートでつねにわかるのは、私たちが友人や愛する人たちや健康、そして自然という奇跡に感謝していることです。さらに臨床研究では、感謝の気持ちが私たちにとって良いということを明かしています。感謝する人びとは幸せで、落ち込みやストレスが少なく、人生により満足し、そして問題により良く対応します。また感謝の気持ちは睡眠すら助けます。

それならいま、このように問うのに良い時期です。「私たちはなぜ自分で言ったとおりのことをしないのでしょうか」

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クリーネストライン

アウトドアウェアを製造/販売するパタゴニアの社員、友人そしてお客様のためのブログです。パタゴニアについては patagonia.jp をご覧ください。

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